新潟県上越市東本町3の町田醤油味噌醸造場は新商品「直江津刺身醤油」を2024年9月17日に発売する。すでに販売している「越後高田旨口醤油」に続く卓上しょうゆで、香り豊かな濃厚な味で食卓の刺し身をより引き立てる。
1875年(明治8年)に創業し、約150年にわたって高田地区でしょうゆを作り続けてきた同社。卓上しょうゆは2017年、顧客からの要望を受け、高田で好まれてきた「甘み」を強くしたまろやかな風味の越後高田旨口醤油を初めて発売した。大手メーカーの密封ボトル入りの卓上しょうゆが発売された頃で、容器は200ml入りのペットボトルにした。そのまま客席に置く卓上しょうゆとして利用している市内の飲食店があるほか、卓上用に限らず家庭で調理用として使う客も多いという。
同社の町田靖典専務(47)は「家族が少人数になってきたことや、味が付いている総菜や加工品が増え、昔のように1リットル入りのしょうゆを買ってもなかなか減らない。消費に時間がかかれば、開封時に比べて風味も落ちてくる。冷蔵庫でも保存しやすい卓上サイズがいいという声がある」と話す。
今回は同社が長年さしみしょうゆとして販売し、すし店などで利用されている「紫宝」を卓上しょうゆとしてリニューアル。刺し身に適していることから越後高田旨口醤油に対し、直江津刺身醤油のネーミングで売り出すことにした。香りが高く、特に脂ののったサーモンやマグロなどの赤身魚、馬刺し、ジビエなどと相性が抜群という。
町田専務は「高田と直江津を最初に食べ比べ、好みを選んでもらっても、使い分けてもらってもいい。地域のしょうゆ店として地元を盛り上げるためにも、高田と直江津の商品として育てていただければ」と話した。ほかの特産品とセットにした贈答品なども企画していきたいとしている。
価格は越後高田旨口醤油が370円、直江津刺身醤油が450円(いずれも200ml)。販売は同社のみ(午前8時〜午後5時、土曜午後2時まで、日曜祝日定休)。問い合わせは025-523-4367。