終戦から79年となった2024年8月15日、新潟県上越市本城町の高田城址公園忠霊塔で、高田仏教会による高田地区戦没者追悼法要が執り行われた。遺族ら約30人が参列し、戦没者に静かに手を合わせた。
「終戦の日」の戦没者追悼法要は、長年中心となって開催してきた高田連合遺族会が会員の高齢化で解散したことから、昨年から同仏教会が主催し、上越市社会福祉協議会などの協力を得て執り行っている。
1943年に建立された同公園の忠霊塔には、明治以降の戦争で亡くなった5300人余りがまつられている。法要では同仏教会の僧侶7人の読経の中、参列者が一人一人焼香し、先の大戦で亡くなった戦没者と一家の大黒柱や後継者を亡くした戦後の苦難の日々に思いを馳せた。
同仏教会の西脇真成会長(69)は参列者を前に「暑い中集まっていただくことは大変なこと。戦争で大切な夫を亡くし、皆さんを育てたお母さんには並々ならぬ思いがあったと思う。遺族の悲嘆に継続して寄り添っていきたい」と述べた。
海軍に入隊した叔父を亡くした男性(79)は「終戦の年に生まれたので叔父の記憶はないが、内地での訓練中に亡くなったので、無念だったろうと思う」と話していた。