上越市の東頸中学校で開校式 浦川原、安塚、大島の3校統合で誕生

新潟県上越市東頸城地域の浦川原、安塚、大島の3中学校を統合して誕生した市立東頸(とうけい)中学校の開校式が2024年4月11日に開かれた。旧浦川原中から引き継いだ校舎の体育館で行われ、生徒や地域住民らが新しい校歌を高らかに歌い、新たな歴史の幕開けを喜んだ。

生徒や地域住民、市関係者らが出席した開校式

生徒数の減少により新設された東頸中は、1年生29人、2年生40人、3年生26人の全校生徒95人で開校した。1、3年生は1クラス、2年生のみ2クラスとなる。同市教育委員会によると、市立中学校の統合は潮陵中以来34年ぶりで、区を越えた統合は初めて。

統合した3校を表す3本のラインや菱ヶ岳などをあしらった校章

開校式には、前日に始業式を行った2、3年生のほか、地域住民や市関係者ら約80人が出席。校歌斉唱では、上越教育大学講師の今成満さんと、元大島中校長の渡邊浩一さんが作詞や作曲を手掛け、菱ヶ岳や保倉川など地域の自然が歌詞に入った校歌を出席者で歌い上げた。

新しい校歌を歌う生徒ら

中川幹太市長は「学校は生徒だけでなく地域にとっても心の拠り所で、思いを守り伝える大切な場所。生徒の皆さん、この学校で仲間と切磋琢磨(せっさたくま)しながら共に学び、学校の新たな歴史と伝統を築くことを誇りに、希望を持って歩んでいって」と呼び掛けた。

牧井創校長は「これまで安塚、浦川原、大島の各中学校で培われた伝統や文化、特色ある教育活動を大切にしつつ、さらに魅力と創意あふれる教育活動が展開できるよう、地域の皆さまと共に未来志向に新たな伝統と学校文化を作っていく」と述べた。

旧浦川原中の校舎を引き継いだ東頸中

浦川原区の2年女子生徒(13)は「(小学校から通して)複数のクラスがあるのは初めて。ほかの学校だった子と一緒でまだ緊張しているけど、これから一緒に頑張りたい」とはにかんだ。安塚区の3年男子生徒(14)は「同級生が6人から25人に増えた。体育祭で団体競技もできるのが楽しみ。友達を増やしたい」と語っていた。

開校式後には入学式も行われ、東頸中のブレザーの制服を着た新入生が入学した。