新潟県上越市在住のイラストレーター、ひぐちキミヨさん(65)が2024年のえと「辰(たつ)」にちなみ、竜をモチーフにした縁起物のだるまや貯金箱、日本酒ラベルなどを制作した。ほのぼのとした味わい深いタッチで描いた直江津や高田の街並みなどのイラストが人気のひぐちさん。「辰年は勢いがよいイメージがあるので、皆さんにそんな年が訪れてほしい」と話している。
新年のえとにちなんだ置き物は、2021年の丑(うし)年から毎年制作している。今年は辰だるまと辰貯金箱で、大きさはいずれも高さ約9cm、横約9cm。一つ一つひぐちさんが手描きしており、よく見ると顔や目の大きさや形も微妙に違う。価格は辰だるまが2000円、辰貯金箱1800円。
長年制作しているカレンダーは、ひぐちさんの思い入れのある飲食店を描いた「あの店この店」をはじめ、高田や直江津の風景のイラストが月替わりで楽しめるものなど5種類。A4判1200円、はがきサイズの卓上型1000円。
いずれも同市西本町3の直江津ショッピングセンターエルマールで開催中の「ひぐちキミヨ ゆく年くる年」で販売している。直江津や高田のまちなみ絵はがき750種類、イラスト原画、クリスマスカードや年賀状などもある。2023年12月17日までで、開催時間は10時〜18時、最終日の17日は17時まで。
日本酒ラベルは新潟第一酒造とコラボ
日本酒ラベルは同市浦川原区の新潟第一酒造の依頼で昨年からシリーズ制作している。同社の代表銘柄に「越の白鳥」があることから、えとにちなんだイラストのどこかに白鳥を描くというもの。その年と新年のえとの2種類のラベルがある。
辰ラベル(1595円)は昇る初日の出の光の中、空かける竜をメインに飛び立つ白鳥を描いた新年の幕開けにふさわしい絵柄。中身は新酒の「越の白鳥 かめ口一番 中採り直詰め 無濾過生原酒」で、しぼりたてのフレッシュな香りとアルコール度数20度と高めながらも飲み口は軽く、濃厚なうまみが感じられるという。卯ラベル(2200円)は昨年と同じで、ウサギとハクチョウが並んで月見をする後ろ姿を描いた。中身は「越の白鳥 純米吟醸 無濾過生原酒」。
同社の武田葉子専務(59)は「ひぐちさんとのコラボはずっと考えていた企画。昨年はお歳暮や新年のあいさつ用以外に、えと生まれの家族や知人に贈る人も多かった。ラベルを見ながら、ゆく年を振り返り、くる年を祝ってゆっくり味わっていただければ」と話している。
エルマール内の増井酒店のほか、まいどや(春日新田1)、山清酒店(中央1)、酒のおおやま(大町4)などで取り扱っている。問い合わせは新潟第一酒造。