「古径さんちの固形せっけん」 上越市の小林古径生誕140年展で“ダジャレ”グッズ

新潟県上越市の高田城址公園内にある小林古径記念美術館は、2023年10月21日から、同市出身で県人初の文化勲章を受章した日本画家、小林古径(1883〜1957)の生誕140年を記念した企画展「小林古径の世界」を開催している。2020年の同館リニューアル後初の古径展で、全国の美術館など18か所から集めた古径作品が一堂に並ぶ中、古径画伯も驚きの“ダジャレ”グッズがある。

小林古径記念美術館で販売中の「古径さんちの固形せっけん」

グッズは「古径さんちの固形せっけん」。中身はその名の通りのせっけんで、「こけい」つながりで同館が発案したオリジナル商品だ。パッケージデザインは、企画展でも展示している同館所蔵の古径作品「丘」(1951年)で、鮮やかな黄色いカーディガンとスカート姿の若い女性が2頭の小ヤギを連れている姿を描いた作品だ。天然素材を中心としたせっけんには、保湿成分としてヤギミルクを配合しているという。1個85gで800円。

パッケージデザインとなった作品「丘」とせっけん

上越市初展示など39点を展示

展覧会は同館と新潟日報社主催。古径は鋭い観察眼と高い描写力から生み出された、美しい線と色彩の品のある作品が評価され、文化勲章を受章した。初期から晩年までの作品39点と同館所蔵の関連資料37点を展示しているほか、敷地内にある国登録有形文化財の古径邸や画室など、美術館全体で古径の画業を回顧する。

古径作品39点を一堂に展示

展示作品のうち、初期の代表作の一つ「極楽井」と俵屋宗達の影響を受けたとされる2曲1双のびょうぶ「唐蜀黍(とうもろこし)」(いずれも東京国立近代美術館所蔵)は同市では初展示。

展示作品の(左から)「極楽井」(1912年、東京国立近代美術館所蔵)、「芥子(けし)」(1921年、東京国立博物館所蔵、Image:TNM Image Archives)

会期は11月19日まで(無休)。開館時間は午前9時から午後5時までで、紅葉した庭園をライトアップする11月11〜19日は午後7時まで。入館料は一般700円、小中高生350円、市内の小中学生は無料。

www.city.joetsu.niigata.jp