上越妙高駅近くにクラフトビール醸造所 今夏オープンに向けクラウドファンディング

新潟県上越市の上越妙高駅近くに2023年夏、クラフトビール醸造所の「Gangi Brewing(ガンギブリューイング)」がオープンする。同市出身者と移住者の若手2人が「ビールの力で上越妙高の魅力を全国へ発信したい」と準備を進めており、現在クラウドファンディングで支援を募っている。

ガンギブリューイングの綿貫さん(左)と宮本さん(ガンギブリューイング提供)

開業するのは同市出身のブルワー、綿貫卓人さん(34)と、京都府出身で自然豊かな同市に魅せられ移住した宮本正裕さん(36)。綿貫さんは好きなビールを「自分でつくり、面白さを共有したい」と2020年から静岡県の醸造所で修行を積んだ。同市での醸造所開設に意気投合したかねてよりの友人、宮本さんと二人三脚で準備を進めている。

上越大通り沿いで改修中の醸造所(同)

店名には豪雪地、上越地域ならではの雁木のように「ビールで人と人、人と町をつなげ、楽しい時間を共有する」という思いが込められている。同市大和2の上越大通り沿いにある元自動車販売店を醸造所として改修。約250平方mの店内には一度で1000リットル仕込めるタンクなどの醸造設備をはじめ、できたてのビールを提供するタップルームを併設する。

フレッシュなビールを味わえるタップルームのイメージ(同)

元々ビールの苦味などが苦手だった綿貫さんは原料の品質にこだわり、雑味やえぐみを除いたビールづくりに取り組んでいる。ペールエールやIPAなど定番の5〜6種類を主体に製造し、今後季節やイベントごとに限定ビールも醸造していく。

綿貫さんが品質にこだわり醸造するビール(同)

クラウドファンディングは、記録的な円安や物価高騰の影響で設備や資材の費用が事業計画よりも10〜30%上がり、工事費が不足したことから実施。目標額は300万円で、タップルームの工事費の一部に充てられる。設備工事を終え、酒造免許取得後の8月中旬に醸造開始、9月中旬オープンを目指している。

綿貫さんは「一人でも多くのビールが苦手な人に好きになってもらえるビールをつくっていきたい。ビールとともに“ガンギ”の名前を発信して、上越妙高を訪れてもらうきっかけになれば」と意気込んでいる。

今後販売を予定している缶パッケージのイメージ(同)

返礼品にはビールチケットや醸造所見学、Tシャツなどのオリジナルグッズが用意されている。受け付けは7月上旬まで。クラウドファンディングサイトはこちら