新潟県福祉保健部は2019年5月31日、新潟県上越市大日で26日に開かれた「リボーン謙信あつめ汁大鍋イベント」(リボーン主催)で、黄色ブドウ球菌による食中毒が発生したと発表した。県が調査したところ、売れ残ったおにぎりを食べたイベント関係者ら26人が嘔吐や下痢、腹痛などの症状を訴えた。1日限りの臨時飲食店営業許可だったことから、県はイベント主催者のリボーンに対し、書面による行政指導を行った。
県によると、27日午前9時30分ころ、前日のイベントで提供されたおにぎりの売れ残り品を持ち帰って食べた職員やその家族16人が胃腸炎症状を訴えているとリボーンから上越保健所へ連絡があった。同保健所が調査したところ、イベント関係者や家族、イベント来場者の男性12人、女性14人の計26人が26日午後7時ころから嘔吐や下痢、腹痛などの症状を訴えていたことが判明。検査の結果、患者3人の便及び、売れ残ったおにぎり「鯛塩焼きおにぎり」「フグおにぎり」から黄色ブドウ球菌が検出された。11人が治療を受けたが、患者は全員快方に向かっているという。
県によると黄色ブドウ球菌は人の鼻や咽頭、腸管、化膿傷などにも分布。くしゃみや手指を介して食品を汚染することがあるといい、おにぎりや弁当などが原因食品になりやすいという。潜伏期間は平均3時間で、嘔吐、腹痛、下痢を引き起こす。
イベントは午前10時から午後3時まで行われていた。県の調査によると、患者の中にはイベント終了後の夕方をはじめ、翌日におにぎりを食べた人もいたという。県は「手指の洗浄消毒や必要に応じて使い捨て手袋を使用してほしい。調理済み食品は室温で長時間放置しないで」と呼び掛けている。