「必勝出陣餅」で受験に勝利を 銘菓「出陣餅」が金色 “必勝楊枝” に

「必勝出陣餅」で受験に勝利を――。本格的な受験シーズンを迎える中、新潟県上越市稲田4の1896年(明治29年)創業の老舗和菓子店「かなざわ総本舗」(金澤一輝社長)は、銘菓「出陣餅」の付属の楊枝を、金色の「必勝楊枝」にするサービスを行っている。

付属の楊枝を金色の「必勝楊枝」にした「必勝出陣餅」
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出陣餅は郷土の戦国武将、上杉謙信が川中島の決戦を前に、将兵に餅を与えて力づけたという故事にちなんだ和菓子。きな粉をたっぷりとかけた上越産もち米100%のヨモギ餅に黒蜜をかけ、付属の楊枝で食べる。1969年(昭和44年)に同店が商標「出陣」を出願し、「出陣餅」として売り出した上越を代表する銘菓だ。

通常、付属の楊枝の袋は紫色に朱色の線が入ったものだが、必勝楊枝は金地に白抜き文字で「必勝」と印刷されている。箱や包装紙にも金色の必勝シールを貼った。もともと結婚式の引き菓子に出陣餅を使う場合、袋に「寿」の文字が入った紅白の「寿楊枝」にすることに金澤社長がヒントを得、10年ほど前から客の要望に応じて楊枝を替えている。受験シーズンに限らず1年中実施している。

奥が通常の出陣餅
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「宣伝していないので、知っている人は少ない」と金澤社長は苦笑い。それでもじわじわと知られるようになり、近年は受験シーズンに高校や予備校、塾などからまとまった注文がある。過去には選挙運動中に神棚に供えた必勝出陣餅を毎日1個ずつ食べ、験担ぎをした立候補者もいたという。

ヨモギの風味たっぷりの出陣餅。手土産としても人気
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金澤社長は「出陣餅は“常勝無敗”の謙信公にあやかった菓子。必勝楊枝の必勝出陣餅は、負けられないここぞという時に食べてほしい」と話している。

価格は通常の楊枝の場合と同じ1個162円(税込み)。稲田本店と新潟市のCOCOLO本館(新潟駅ビル)駅のれん街で販売している。新潟市のスーパー「キューピット」でも販売予定。

かなざわ総本舗 http://www.syutujin.com/

かなざわ総本舗稲田本店