雪室貯蔵の「雪中梅」が最高賞受賞 仏フェミナリーズ世界ワインコンクール

ソムリエや醸造家、ジャーナリストなど女性のみが審査員を務めるユニークな「第14回フェミナリーズ世界ワインコンクール」が2020年6月1〜11日にフランスで開かれ、新設された日本酒部門の純米酒部門で、丸山酒造場(新潟県上越市三和区)の「雪中梅 雪中貯蔵純米原酒」が最高賞の金賞を受賞した。同社は国際コンクール初参加で初受賞となった。

フェミナリーズ世界ワインコンクールで金賞を受賞した丸山酒造場「雪中梅 雪中貯蔵純米原酒」
雪中梅雪中貯蔵

コンクールは2007年に創設され、女性審査員による銘柄を伏せて試飲するブラインドテイスティング審査が特徴。今年は日本産のワイン、リキュール、日本酒176点を含む4470点が世界11か国から出品され、審査員486人が香りや味わい、余韻などを総合的に評価した。

日本酒の輸出拡大に伴い今年から設けられた日本酒部門には、純米大吟醸、純米吟醸、純米酒、熟成酒、スパークリング酒の5部門に計96点が出品。純米酒部門には23点の出品があり、同社を含む6社7点が金賞に輝いた。

丸山酒造場の丸山三左衛門社長
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同社はこれまで海外のコンクールに出品したことはなく、7代目当主の丸山三左衛門社長(41)によると、女性のワイン専門家がワインテイスティングで日本酒を審査するというコンセプトに惹かれ出品をしたという。

受賞酒は、市内の事業者で構成する「雪室推進プロジェクト」から生まれ、2017年から販売されている。酒米五百万石を63%精米した純米原酒だ。安塚区の雪だるま財団の雪室で3か月間貯蔵し熟成させている。雪室は冷蔵貯蔵に比べ気温や湿度が常に一定に保たれるため、より滑らかな舌触りとなり、甘口の豊かな味わいが口に広がる。原酒だがアルコール度数は17%に抑えられている。

丸山酒造場の本蔵(上越市三和区塔ノ輪)
丸山酒造場

丸山社長は「海外で女性のワイン専門家に良い評価をいただけ、自信につながった。これをきっかけに多くの人に飲んでいただけたらうれしい」と話した。720mlで、1800円(税別)。「雪中梅」の取り扱い小売店で購入できる。

同コンクールでは、同市北方の岩の原葡萄園の「深雪花  赤」と「レッド・ミルレンニューム2018甘口」も金賞を受賞した。

丸山酒造場 https://maruyama-shuzojo.jp/