新潟県上越市のえちごトキめき鉄道(鳥塚亮社長)は2020年6月1日、同社の線路に敷き詰められていた石(バラスト)の缶詰のネット販売を始めた。
線路の石の販売は、鳥塚社長の発案。二本木駅の国登録有形文化財「雪囲い」に覆われた、スイッチバック線路の引き上げ線に敷かれていた玉砂利を鳥塚社長が拾って商品化した。同じ地方鉄道の銚子電鉄(本社千葉県銚子市)と天竜浜名湖鉄道(同静岡県浜松市)ともコラボし、3社の線路の石の3缶セットにした。
石は洗ってワックスをかけてある。1缶に入る石の数は各社の石のサイズによって変わり、トキ鉄の場合は1〜2個。同社のマスコットキャラクター「トキてつくん」のあめ入り缶詰のおまけも付く。石の缶詰のラベルにはそれぞれ採取した時の写真なども掲載してある。
レールや枕木を支え、振動や音を吸収するバラストは、現在はどの鉄道会社でも砕石が敷き詰められているが、同社によると30年ほど前までは丸い玉砂利も使われていたという。缶詰の石はスイッチバック線路の奥に残っていた50年以上前の玉砂利で、同社の担当者は「国鉄、JR、トキ鉄の歴史を感じる線路の石。使い方は自由です」と話している。
価格は1650円(税込み)。コラボした銚子電鉄と2社で250個限定販売。ヤフーショッピング内「えちごトキめき鉄道公式ショップ」で予約を受け付けている。