休日に歯科診療を行う新潟県上越市の「上越休日歯科診療センター」が2020年12月、同市新光町1の市上越保健センター内に移転した。年末年始は12月30日から2021年1月3日まで、診療を行う。
休日歯科診療センターは上越歯科医師会が約40年前から運営し、日曜と祝日、年末年始などに歯科診療を実施。昨年度の診療日数は年間77日で、延べ454人が治療を受けた。既存建物の老朽化に伴い、道路を挟んだ向かい側の上越保健センター1階の栄養指導室を改修し移転した。
同センター1階には休日・夜間診療所もあり、休日の救急医療を1か所で受けられるようになった。また来年4月からは休日の歯科診療のほかに、障害者専門の歯科診療も開始する。新センターの延床面積は、旧センターに比べ2倍以上の約123平方m。移転改修費は約3000万円で、上越、妙高、糸魚川の3市が利用人数に応じて負担した。
障害者歯科診療を行うため、玄関から待合室にかけてスロープを設置し、トイレは多目的トイレを整備。診察台は2台で、うち1台は治療機器が移動することで、車椅子に乗ったまま治療が受けられる。このほか、レントゲン室や医師、歯科衛生士の控室などがある。センター内は白を基調とした内装で明るく、診療室は窓も大きく開放的となっている。
上越地域3市をエリアとする同会の会員開業医140人が輪番で診療に当たり、通常は歯科医師1人、歯科衛生士1人、受付スタッフ1人の3人体制で、大型連休や年末年始は増員する。来年4月からの障害者を対象とした診療は、松本歯科大の専門医師が月2回の診療を行う計画という。
同会の原省司会長は「医科と歯科が1か所にあることで、患者の利便性も図られる。休日になると歯が痛くなることも多いので、利用してほしい」と話している。
診療日は日曜、祝日、年末年始、大型連休など。時間は午前9時〜正午、午後1〜4時。025-523-5775。