上杉謙信「検診」する 武田信玄の「進言」で ACジャパンのCM

──時は戦国の世、決戦の地・信濃川中島で対峙する「越後の龍」上杉謙信と「甲斐の虎」武田信玄──。

謙信 「はぁはぁ、ちょっとタンマ」
 信玄 「なに? どしたの、どしたの? お前」
 謙信 「ちょっと動くと息切れするし、疲れやすくて。もう年だわ」
 信玄 「それ、ほんとうに年のせいか?」

新潟県上越市ゆかりの戦国武将、上杉謙信と永遠のライバル、武田信玄のなんとも戦国武将らしからぬコミカルな掛け合いのテレビコマーシャルが、現在、全国放送されている=動画=

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信玄 「高齢者に進言を!」
 謙信 「早めに検診を!」

なんとオチは「信玄と進言」「謙信と検診」のだじゃれで心臓弁膜症の早期発見を呼びかけるという、意表を突く展開だ。

このテレビコマーシャル「謙信と信玄、検診の進言」は、公共広告を通じた啓発活動を行う公益社団法人ACジャパンの広告キャンペーンの一つ。公共福祉活動を行う非営利団体の広告活動を支援する「支援キャンペーン」にあたり、ACジャパンの会員広告会社のコンペで選ばれた企画が実際にテレビCMや新聞広告となる。

同CMは、心臓血管病の研究開発支援や予防知識の普及啓発を行う公益財団法人日本心臓財団の活動を支援し、大手広告代理店の東急エージェンシー(本社東京都)の企画制作。謙信の声はお笑いコンビ「サンドウィッチマン」の富澤たけしさん、信玄は伊達みきおさんが担当し、7月から会員テレビ局の無償広告枠で放送中だ。

ACジャパンは「医療関係は地味なところもあり、メッセージが届きにくい。ターゲットとする高齢者が好む歴史物とだじゃれで、まずは楽しく面白く目を向けてもらうことがねらい」としている。支援を受けた日本心臓財団は「放送開始後、各方面から好評いただいている。心臓病は深刻な病気ととられがちだが、治療効果の高い弁膜症について知ってもらうきっかけになれば」と話している。

「謙信と信玄、検診の進言」の放送は来年6月末まで。テレビCMのほか、ラジオ、新聞、雑誌などでも放送・掲載されている。