新潟県上越市北本町2の陀羅尼八幡神社(足利浩之宮司)の境内に、けがれを払い1年の残り半年の無病息災を願ってくぐる「茅の輪」が今年初めて設置された。2021年6月30日の「夏越の大祓」を前に、近所の住民らがコロナ禍の悪疫退散などを願いながらくぐっている。
同神社では数年前から6月に訪れた参拝者には、茅の輪をかたどった直径約14cmの「茅の輪守り」を頒布していた。コロナ禍の中、同市内では茅の輪を設置する神社が少ないことから、「半年の間に知らず知らずのうちに身に付いたけがれなどを払い清めてもらいたい」と、初めて設置した。
6月5日に、氏子総代や近所の有志など7人が、関川の河川敷で刈ったカヤを細竹で作った芯に束ね、直径約2.3mの茅の輪を製作。縄で四角に組んだ青竹に取り付け、本殿前に設置した。同神社では茅の輪は初お目見えのため、8の字の描くように左回り、右回り、もう一度左に回るくぐり方を解説した看板も後日、設置した。
足利宮司(55)は「茅の輪をくぐって忌みけがれを払い、1年の後半をすがすがしく過ごしていただけたら」と話している。近所に住む女性(88)は「茅の輪くぐりは初めて。厳かな気分になり、よかった。毎日くぐって健康に過ごしていきたい」と話していた。
同神社では6月30日午後6時から、夏越の大祓の神事を行う。茅の輪は7月中旬まで設置予定。茅の輪守りは、茅の輪を設置期間中、頒布している。時間は午前7時から午後6時まで。