妙高市がライチョウ保護にクラウドファンディング型ふるさと納税

新潟県の火打山(2462m)の山頂付近に生息する国の天然記念物で絶滅危惧種のライチョウを守るための生態調査に向け、地元の妙高市はクラウドファンディング(CF)による資金調達を2018年5月16日から実施している。ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」が16日に開設したふるさと納税を活用した自治体クラウドファンディングを利用。目標金額は130万円で、期間は7月2日まで。

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ライチョウCF2

ライチョウの生息地は北アルプスや南アルプスなど5つの地域に分かれており、そのうち火打山は国内最北限。同市によると、1957年に初めて火打山でライチョウの繁殖が報告され、2009年には33羽以上が確認されていたが、2014年の調査では17羽にまで減少している。

このため同市では、2015年からライチョウのなわばり範囲などの生態調査やライチョウを捕食する野生動物、ライチョウの餌となる高山植物を他の野生動物が食べていないかを確認するためのセンサーカメラによる調査を実施。キツネやテンの他、これまで高山帯では見かけることはなかったニホンジカやイノシシなどがライチョウの生息域に出現していることが明らかとなった。

日本最北限「火打山のライチョウ」を、絶滅から救いたい!(妙高市制作)

しかし、国内最少の個体群である火打山のライチョウの生態はまだ解明されていない点が多く、保護には生態調査などによる多くのデータが必要になる。同市はクラウドファンディングで集めた資金を、来年度に実施する個体群分布状況調査の機材の購入や人件費、調査結果の分析費用に充てる計画だ。

寄付は1000円からで、ふるさと納税と同様に税控除の対象となる。5000円以上の寄付をすると、ライチョウをモチーフとしたオリジナルピンバッジがプレゼントされる。クラウドファンディングは目標額に達した時点で終了する。

同市は「多くの皆さんの応援をいただきたい」と支援を呼び掛けている。

妙高市のクラウドファンディングのページhttps://www.satofull.jp/static/projects/city-myoko-niigata/01.php

問い合わせは同市環境生活課0255-74-0033