新潟県上越市の高田公園の芝生広場で23年にわたり開催されてきた「高田公園フリーマーケット」が今月を最後に終了する。出店者の減少などが理由で、10月23日(日)が最後の開催となる。
人が集まるふれあいの場を提供しようと市民団体「キングハーベスト」が主催し、高田公園の忠霊塔前の芝生広場で5〜10月の毎月第4日曜に開催してきた。
長年主催者代表を務めてきた曽根一郎さん(67)によると、第1回が開かれた1993年当初は上越ではフリーマーケットという言葉も浸透していなかったといい、曽根さんが友人2人と、人が集まる活気ある場を作ろうと企画した。
第1回開催当時からイベントは出店者へのルールをあえて設けず、場所決めも、参加費の集金も主催者側からはしなかった。「参加者は隣の店などと協力して秩序立って通路なども自然にできるし、参加費も自発的に持ってきてくれるし、そこが面白かった」と曽根さんは語る。
1990年代のピーク時には100店以上が出店していたが、現在は10店ほどになった。20年以上の歴史に終止符を打つことについて曽根さんは、会として立ち行かなくなったことを挙げ、「他でもいろいろとフリーマーケットが開催されているので引き際を感じた」と説明している。近年のネットオークションやフリーマーケットアプリなどの普及も出店者数減少に影響しているとみられる。
曽根さんは「ちまたでフリーマーケットがいろいろと行われるようになってよかったと思っているが、憩いの場としての公園でのフリーマーケットは活気があった。それがなくなるのは残念」と話している。
最後のフリーマーケットは10月23日(日)午前8時から、高田公園忠霊塔前の芝生広場で開かれる。