上杉おもてなし武将隊の十吾郎が卒業 「出立式」にファン100人

越後上越上杉おもてなし武将隊を今月末で卒業する足軽組頭「十吾郎」の卒業イベントが2023年3月25日、上越観光物産センターで行われた。駆けつけた約100人のファンが見守る中、十吾郎は最後まで持ち前の明るい笑顔で演武を盛り上げた。

中盤の曲では担がれて登場した十吾郎

十吾郎は、武将隊が発足した2011年4月から活動し、大きな声と笑顔で場を和ませるムードメーカー的存在。卒業は体調不良などをきっかけに決意し、2月に発表していた。

卒業イベントの「出立(しゅったつ)式」では、おもてなし演武を行ったほか、地元の「保倉川太鼓」や県外から「やまがた愛の武将隊」など特別ゲストも駆けつけパフォーマンスを披露。十吾郎に花束や色紙などのプレゼントが贈られ、交流のある全国各地の武将隊などからのビデオメッセージの上映も行われた。

武将隊がゲストと共に曲を披露し会場を盛り上げた

十吾郎は「12年は長い年月だがあっという間だった。本来ならまだまだ義の戦をしなければいけないのに、時が来たということで、出立させていただくことになった。色んな形で12年間、大変ありがとうございました。感謝感激、大御礼でございまする」とあいさつし、会場中から大きな拍手が送られた。

花束を手に感謝を伝える十吾郎

定期公演を時々見に来るという長野県飯山市の40代夫婦は、「最後まで十吾郎が元気よく、しんみりしなくてよかった。十吾郎は支えのような存在だったので寂しいが、元気にしていてくれれば。武将隊にはこれからも長く続けてもらいたい」と期待を寄せた。

上越観光コンベンション協会によると、十吾郎の出立に伴う新メンバーの加入は現在検討中だという。武将隊の上杉謙信は今後について「上越に来る方々に、謙信公の義がこの地に生きていることを伝えられるよう、これまで同様に活動していく」と語った。

十吾郎は3月31日まで活動を続け、26、30、31の各日、本陣である市埋蔵文化財センター(春日山町1)でおもてなし活動を行う。

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