上越市の高田平野東縁断層で地震確率上昇

政府の地震調査委員会が2010年5月20日、今後30年以内に震度6以上の揺れに見舞われる確率などを示した「全国地震動予測地図」2010年版を公表した。上越市を通る高田平野東縁断層帯では、大きな揺れに見舞われる確率が前年版より上昇した。

地図は前年版にその後分かったことを加え、2010年1月1日を基準日にして更新したもの。

高田平野には、高田平野東縁断層帯と高田平野西縁断層帯地震が存在する。

高田平野東縁断層帯は上越市吉川区から旧中頸城郡を通り妙高市までの約26キロ。断層の長さが従来考えられていたより長いと分かり、地震の規模が大きく見積もられた。発生確率はほぼ0~8%。平均活動間隔は2300年程度とされているが、直近の地震は特定されていない。

一方、高田平野西縁断層帯は、直江津沖から主要地方道上越・新井線(通称山ろく線)にほぼ沿って妙高市まで伸びる約30キロ。平均活動間隔が2200~4800年程度で、直近の地震が1751年(マグニチュード7.2)に起こっていることなどから、今後30年以内の地震発生確率はほぼ0%。確率は前年版より低下した。

「全国地震動予測地図」2010年版や高田平野断層の長期評価は地震調査研究推進本部のホームページに掲載されている。