冬の雁木通りに瞽女唄よみがえる

上越市南本町3で行われた瞽女唄の演奏会

上越市南本町3の町家、南三雁木茶屋で2011年2月12日、瞽女唄を継承している月岡祐紀子さん(34)による瞽女唄ライブが行われた。冬の雁木通りに瞽女の三味線と歌声がよみがえった。

月岡さんは高校生のとき、目が不自由な女旅芸人である瞽女のことを知った。19歳で最後の瞽女といわれる故・小林ハルさん、杉本シズさん、難波コトミさんを訪ねて新潟県黒川村の特別養護老人ホームに通い、10年間にわたって交流を重ね、瞽女唄を習った。現在では瞽女唄の第一人者として活躍している。

高田瞽女の活動拠点であった上越市とのかかわりも深く、年2回ほど市主催のイベントなどに出演している。2009年には「平成の妙音講~高田瞽女まつり~」に出演した。

今回はレルヒ祭の関連イベント「高田瞽女ふたたび」で来越。雁木通りでの門付けや、本町6「高田小町」での瞽女宿ライブなどに出演した。

昔ながらの門付けを再現

動画は南本町3の南三雁木茶屋で行った演奏の模様。会場には約100人の市民が詰め掛け、町家に響く三味線と瞽女唄に耳をすませた。

月岡さんは門付け唄の「かわいがらんせ」や、「古調おけさ」「葛の葉の子別れ」など、30分間にわたって演奏した。

【門付け】
 門付けとは、芸人が家々を訪問し、門口に立って唄や芸などを演じ、米や金銭を得ること。