上越観光物産センターが本年度末で休館 老朽化や物販事業者撤退で 

上越観光コンベンション協会や土産物店が入居する新潟県上越市藤野新田の「上越観光物産センター」が本年度末で休館する。開館から30年以上が経過し老朽化していることや館内の土産物店が本年度内に撤退予定のためで、建物を所有する市は民間も含めた今後の利活用を検討することにしている。

上越市藤野新田の上越観光物産センター

同センターは1991年にオープン。2階建てで、延べ床面積約2500平方m、大型バス5台、普通車70台の大型駐車場を備える。展示販売会や物産展などが行える大ホールや中ホール、会議室の貸館のほか、1階には上越の土産物や特産品を販売する「ふるさとコーナー」、高田城址公園観桜会などの観光事業を行う上越観光コンベンション協会の事務室がある。

大ホールで開催された今年の「姉妹都市と上越市の観光と物産展」

市によると、ふるさとコーナーを運営する上越商業サービス公社が本年度内に民間施設に移転予定。移転後は同館の機能が貸館のみとなるほか、老朽化に伴うエレベーター更新や外装タイルなどの修繕工事に今後数年で1億円以上が見込まれ、施設の存続には多額の経費が必要になるという。

近年は利用者数も減少し、2014年度の約12万8000人から2019年度には約8万人に減少。さらにコロナ禍で2021年度は約3万6000人にまで減った。市は休館しても貸館は近隣施設で代替が可能としている。このほか事務室を置く上越観光コンベンション協会は、直江津屋台会館(西本町4)などへの移転が可能という。

市施設経営管理室は早期に利活用の方向性を決定したいとしている。