「頼むぞ」妙高市長が職員に候補予定者の名刺配布 市選管「法に抵触する恐れない」 市民が刑事告発

新潟県妙高市の入村明市長が今年10月の同市長選に立候補を表明している同市の元職員、城戸陽二氏(55)の名刺を複数の職員に「頼むぞ」と言って配ったなどとして2022年8月12日、市民が入村市長を公職選挙法違反の疑いで妙高警察署に刑事告発した。市選管は市長をはじめ職員に聴取した結果として「法に抵触する恐れはない」との見解を示した。

市選管によると、入村市長は7月15日午後4時頃、庁舎内で職員14人に対してそれぞれ個別に席を回るなどして城戸氏の名刺を配った。その際、一部の職員に対しては「頼むぞ」などと話した。

市選管が14人全員に聴取したところ、少なくとも1人以上の職員が投票依頼や地位利用と受けとめた答えたが、入村市長とほかの多くの職員は、投票依頼や地位利用とは受けとめなかったと証言したことから、市選管は「直接的な投票依頼は確認されず、法に抵触する恐れはない」と判断した。一方で、「疑念を持たれる行為だった」として入村市長に注意した。

公選法は公務員が地位を利用して選挙運動することや、選挙告示前に特定候補者への投票を呼びかけることなどを禁じている。

入村市長を刑事告発したのは同市の元県議、近藤貞夫さん(78)。近藤さんは同市長選に立候補を表明している宮澤一照氏の後援会相談役を務める。12日、妙高警察署に告発状を提出し、記者会見した。

入村市長が市職員に渡したという名刺を示して記者会見する近藤さん

入村市長は「告発状を正式には見ていない。選挙管理委員会からは、法に抵触するおそれはないとの見解をいただいている。私としては投票依頼をしたつもりはない」とのコメントを出した。

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