今夏は4大惑星を見る好機! 15年ぶり火星大接近も 「星のふるさと館」でイベントや観望会多数

2018年の夏は、金星、火星、木星、土星の4大惑星を肉眼で見ることができる絶好機。中でも火星は15年ぶりの大接近の年に当たる。新潟県内最大の反射望遠鏡を備えた上越市清里区の「星のふるさと館」では、夏休み期間中に観望イベントや観望会を多数実施している。

大型反射望遠鏡が捉えた木星、土星、火星(撮影・星のふるさと館)
夏話題の三惑星

25周年を迎える「星のふるさと館」では、7月28日に「星の感謝祭」を開き、火星の観望会などのイベントを行う。8月13〜15日に開かれる「スターフェスティバル2018」では、「4大惑星を見る集い」が行われる。

観望会は毎週金曜、土曜のほか、今年は7月31日〜8月4日、8月10日〜15日も実施する。同館では「今夏は惑星を見る絶好のチャンス。県内最大の天体望遠鏡で観察してほしい」と話している。

入館料は大人450円、小・中学生300円。問い合わせは、025-528-7227

◇「星のふるさと館」公式サイト http://www.tenmon.jorne.ed.jp
◇ 国立天文台「きょうの星空」 http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/skymap.cgi

星のふるさと館の65cm大型反射望遠鏡
65㎝望遠鏡2

【火星】

夜空で赤く輝く火星は7月31日に5,759万kmまで地球に近づき、2003年以来15年ぶりの大接近となる。大接近時には、マイナス2.8等の明るさで輝く(値が小さいほど明るい)。

7月中旬には午後8時頃、下旬には午後7時頃に南東から昇り、真夜中にかけて南の空でひときわ明るく輝く。火星の明るさは2018年6月下旬から9月上旬までマイナス2等を超え、観察しやすい時期が長く続く。天体望遠鏡を使うと、火星の南極に相当する「極冠」と呼ばれる白い部分が観察できる。

7月31日午後8時頃の夜空。大接近の火星のほか、4大惑星が見られる(国立天文台「きょうの星空」より)
7月31日

【木星】

火星が見え始める頃、南西の空には木星が見える。明るさはマイナス2.3等~マイナス2.1等。観望の好機が続いている。天体望遠鏡を向けると、ガリレオ衛星や縞模様が見える。7月21日午後8〜11時頃には、月と木星が並んで輝く。

7月21日午後9時の空。月と木星が並ぶ(国立天文台「きょうの星空」より)
7月21日月と木星並ぶ

【土星】

日の入り後の南東の、やや低い空に見える。クリーム色で、明るさは0.0等~0.2等。7月~10月にかけて観望の好機が続いている。天体望遠鏡を向けると環が見える。

7月25〜26日の夕方から未明にかけて、月の右側に土星が並んで輝く。8月21〜22日にかけても月と土星が大接近する。

7月25日午後8時の夜空。月と土星が並ぶ(国立天文台「きょうの星空」より)
20180725の夜空

【金星】

日の入り後の西の低空で明るく輝いている。明るさはマイナス4.1等~マイナス4.2等。7月16日午後8時頃には、西の空で月と金星が並んで輝く。

7月16日午後8時の夜空。月と金星が並ぶ(国立天文台「きょうの星空」より)
20180716の夜空

星のふるさと館