11階にサウナ付き展望大浴場 賃貸マンションをリノベした「サ高住」上越市岩木に完成

新潟県上越市岩木の元UR都市機構の11階建ての賃貸マンションが、60歳以上が入居できるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の「ライズワン上越」に改修され、2018年8月から入居可能となった。築34年の賃貸マンションをリノベーションし、最上階には市内を展望できるサウナ付大浴場と食堂があるほか、ペットと暮らせる部屋もある。

サービス付き高齢者向け住宅「ライズワン上越」
ライズワン

サービス付き高齢者向け住宅とは

サ高住は、高齢化社会に対応し、介護福祉士などの有資格者による見守りサービスがあるバリアフリーの民間賃貸住宅。集合住宅タイプが多く、安否確認や生活相談のほか、食事の提供や生活支援、介護、医療などの各サービスが事業者によって提供される。

UR賃貸マンションをリノベーション

もとは1984年に上越教育大学学生宿舎や同大付属幼稚園に近い岩木に建設された11階建て55戸のUR賃貸マンション。その建物を、広島県竹原市の総合建設業、中国工業開発がUR都市機構から購入し、グループ会社のRiseOne(ライズワン)がサ高住に改修し運営する。

中国工業開発は、別のグループ会社が広島、山口県内で高齢者福祉事業を展開し、デイサービスや介護付有料老人ホームなどを運営している。山口県下関市では同様にURの賃貸マンションをリノベーションしたサ高住の運営実績がある。

ペット可の居室も

サ高住は44戸で、このうち12戸はペット可。UR時代から継続入居している一般賃貸も9戸ある。部屋のタイプは1K、1LDK、2DK、3DKの4種類で、家賃は1K4万8000円〜3DK6万8000円。リノベーションは新築に比べて建設コストを抑えることができ、家賃は一般的なサ高住よりも安い。家賃以外に共益費約1万8000円と状況把握サービス料3万円がかかり、食事や介護、家事サービスの提供を受ける場合は別途費用が必要。

リフォームされた居室(1DKタイプ)
ライズワン居室1

3DKタイプのキッチン
ライズワン居室2

最上階にサウナ付展望大浴場

居住スペースは3〜10階で、1階は今後開設予定の訪問介護ステーション、2階は共用スペースとなる。UR時代から使用されていなかった最上階11階のフロアには、オープンタイプの厨房や食堂、事務室、入居者専用のサウナ付展望大浴場を新たに整備した。窓の大きい食堂からは、南葉山や山麓線沿いに広がる田んぼ、高田の街が一望でき、眺望は抜群。サウナ付展望大浴場からは春日山城跡も望むことができる。

最上階11階の食堂は抜群の眺め
ライズワン食堂

大浴場からは春日山城跡も見える
ライズワン大浴場

8月下旬以降に完成内覧会

ライズワンによると、施設型運営のサ高住は福祉施設的要素が強く、入居を検討していても集団生活のイメージに抵抗感を持つ人も多いという。このため、同施設は賃貸マンションをリノベーションした特徴を生かし、24時間の見守り体制を整えつつ、入居前の生活と変わらない自由な暮らし方を提案している。

同社の岡田貴恵取締役は「住み慣れた地域で自由に安心して暮らしていける。交流スペースもあり、イベントなども開催して地域とコミュニケーションを図っていきたい」と話す。8月下旬以降、完成内覧会を予定している。

問い合わせは025-520-9400