空中を飛ぶ幻想的な白い泡 上越市の海岸に「波の花」

日本海の冬の風物詩「波の花」というと、能登半島、越前海岸が有名で、新潟県でも佐渡の外海府や真野湾が知られるが、上越市でも気象条件によって見ることができる。発達した台風並みの低気圧の影響で大荒れとなった2016年1月20日午前、五智海岸などで、白い泡が強風に乗ってふわふわと漂う「波の花」が見られた。

波の花(上越市の五智海岸)

「波の花」は、海中のプランクトンや海藻に含まれる粘液が、水面温が下がることによって粘性を増し、岩にぶつかったり、波にもまれて空気を含みせっけん状の白い泡になる現象。①海水がきれい ②気温が低い ③風が強い ④波が高い、などの条件がそろわないと発生しないとされる。

海岸に打ち上げられた「波の花」が、強風に乗って空中を飛んで行く様子は幻想的だが、電線や鉄に付着すると腐食を早めるため、塩害の原因として嫌われている。最初は真っ白い泡だが、時間がたつにつれ黄色っぽく変色する。衣服に付着すると、しみになるので注意が必要。