新潟県上越市のえちごトキめき鉄道(鳥塚亮社長)は2020年7月10日、直江津駅と糸魚川駅で「鉄印」を発売する。鉄印は、寺社が参拝者に授ける「御朱印」の鉄道版で、鉄道会社名にイラストやスタンプなどを組み合わせたもの。全国でブームとなっている御朱印、御城印に続けと、鉄道会社の鉄印を集めるという新しい旅の形を提案する。
鉄印は地方鉄道と沿線地域の振興を目的とし、「第三セクター鉄道等協議会」に加盟する全40の鉄道会社と関係会社が連携して行う初の企画。鉄道会社ごとに手書きやスタンプ、プリントなど工夫を凝らしたものとなっている。
同社の鉄印は、上越市の書道家渡邉谿雪さんが揮毫した「えちごトキめき鉄道・心動」の文字のほか、同社のマスコットキャラクター「トキテツくん」や鳥居が描かれ、背景には直江津駅が金色、糸魚川駅が銀色の桜吹雪がデザインされている。それぞれの駅名や「鉄旅安全」の文字も入る。いずれもプリント印で記帳料は300円。
鉄印を記帳する専用の「鉄印帳」も販売する。縦16cm、横11cm。表紙は紺地に金色の箔押しが加工されている蛇腹折りの48ページで、各鉄道会社のページが指定されている。1冊税込み2200円。直江津駅では、数量限定で同社の鳥塚社長のサイン入りの鉄印帳を販売する。価格は通常のものと同じ。
受付時間は午前7時から午後8時まで。鉄印は、鉄印帳を購入し同社の駅で乗降可能な乗車券類を持っている人に1冊につき1回記帳する。また、40社全ての鉄印をそろえると、希望者にはシリアルナンバー入りの「鉄印帳マイスターカード」が有料で発行される。
同社総務課の運上武史総務主任は、「期限が決まっていないので、鉄印帳を旅のお供にしてもらい、ゆっくりと楽しんで。鉄道を利用するきっかけにもなれば」と話している。