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安塚区に雪室「ユキノハコ」オープン 雁木づくりの見学スペースも

4か月前

新潟県上越市の新たな雪中貯蔵施設「ユキノハコ」が2021年3月27日、安塚区樽田の道の駅「雪のふるさと やすづか」にオープンした。雪の冷気で室温約5度以下に保たれた貯蔵庫で農作物などを保管できるほか、見学用の通路を設け、雪国文化を伝えるパネルを展示するなど、観光対応型の施設となっている。

県産スギ材を使った木造2階建て雪室「ユキノハコ」
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雪中貯蔵施設、いわゆる「雪室」は、同市では安塚区を中心に昔から利用されてきた雪を活用した天然の冷蔵庫。低温多湿の雪室で貯蔵することで、米や野菜の甘みが増すなどとして、市やJAなどでは近年、雪室商品のブランド化を進めている。

ユキノハコは、旧施設が2017年に改修工事中の火災で焼失したため、新築された。木造2階建て、延べ床面積は約432平方m。貯蔵庫と約90tの雪が入る貯雪室は159平方mの倉庫を半分に分けて使用している。貯蔵庫は、積載量目安が米袋約1tのパレット30台と、積載量目安が野菜コンテナ約200kgのかご台車10台を収容できる。

貯雪室と隣り合う貯蔵庫
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また、観光対応型施設とするため、倉庫の2階部分に見学ブリッジを設けて見学や冷気を体感できるようにしたほか、倉庫を囲むように設けられた雁木づくりの回廊には、雪国の暮らしや雪室の構造などを写真と共に紹介するパネルを展示。休憩スペースを2階に設け、学習やワークショップの場として活用できる。

パネルが飾られた雁木の回廊。雪国文化である雁木を再現しつつ、雪室の断熱効果を高める働きもある
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貯雪室と貯蔵庫の上部に架かる見学ブリッジ
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27日、ユキノハコで開かれた完成記念式典で村山秀幸上越市長は、「さまざまな体験をしながら雪国の文化を知っていただく施設に生まれ変わった。観光に寄与する雪国文化を発信する拠点として生かしていきたい」と話した。

設計を担当した海法圭建築設計事務所(東京都)の海法圭代表取締役(38)は「木造の雪室はとても珍しいが、実現すれば鉄骨よりコストが抑えられ、今後の雪室の普及につながる。雪の圧力で壊れないよう、柱を組んで支え合う構造にするなどした」と語った。

2階の休憩スペースで開かれた完成記念式典
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貯蔵庫の利用料金は、いずれも月額で、1パレットにつき農家2750円、事業者5500円。1かご台車につき農家1650円、事業者3300円。上越市外の個人や事業者の場合は倍額となる。

4月から土日祝日限定で、参加無料の施設見学会を実施する予定。

問い合わせ、申し込みは市農村振興課 025-526-5111

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