新潟県上越市安塚区朴の木に2016年冬オープンした、田舎暮らしを体験できる「お試し移住シェアハウス わっしょいハウス1号館」。今回はこのシェアハウスの住み心地を味わってみようと、20代男性記者が宿泊体験取材に突撃した。
2017年4月29日午後6時30分。上越市高田地区から車を走らせ、同市安塚区朴の木のシェアハウスへと向かった。街灯があまりない地域のため、日が暮れると辺りは真っ暗になった。道に迷ったため、近所の人に丁寧に道順を教えてもらい、無事に目的地へとたどり着く。
外に車を停めると、シェアハウスの中から楽器の音色が聞こえてきた。管理人の中村真二さん(48)がギターを演奏していた。
この日シェアハウスに集まったのは中村さんをはじめ、中村さんの友人でタイヤ店を営む今井孝さん(48)、高田の町家でシェアハウスを開きたいという20代女性、そして記者の4人。
夕食は中村さんが手料理を振る舞ってくれた。麦の入ったごはんに焼きそば、野菜炒めというメニュー。はりの通った居間に集まり、こたつを囲んで食事した。
室内にテレビはない。北朝鮮のミサイル発射や運送会社の値上げなどについて伝えるNHKラジオを聞きながらの夕食となった。中村さんのギター演奏や女性による瞽女唄披露などもあり、夜遅くまで宴会を楽しんだ。
続いて寝る準備に入る。新し目の給湯器が設置された風呂に入り、和室に布団を敷く。部屋は和室3部屋と洋室1部屋が用意されていた。みんなでわいわい楽しめる居間と違い、個室では静かに自分の時間を過ごすことができる。
普段はスマホをいじってから寝るのだが、携帯電話の電波は圏外。特に夜ふかしする理由もないので、素直に寝ることにした。布団で横になると、近くの池で鳴くカエルの声が聞こえてきた。カエルの声を聞きながら寝るというのはなかなか乙なもので、ぐっすりと眠ることができた。
翌朝は、集落のチャイムの音で午前6時に起床。同6時30分からは中村さん、今井さんと共にラジオ体操をした。女性はまだ寝ていたようだ。自然の空気を吸って体を動かすと、たちまち眠気が吹き飛ぶ。おいしく食べることのできた朝食が、住み心地の良さを物語るようだった。
中村さんは「いきなり田舎暮らしを始めるよりは、まずはシェアハウスで雰囲気を感じ取ってもらいたい。上越に住む人が増えるきっかけになれば喜ばしい」と話している。
入居申し込みや問い合わせはメール (joetsuidol@gmail.com) で受付中。