新潟県妙高市新保新田の「野口ブルーベリー園」で生食用の大粒ブルーベリーが収穫の最盛期を迎えている。交通の便が良い旧新井市街地近郊でブルーベリー狩りができるとあって、口コミで人気が広がっている。園内での食べ放題は7月中旬まで楽しめる。
園主の野口秀昭さん(66)は、建設会社に勤務していた2005年、事業の多角化で試験栽培を手掛けたのがブルーベリーとの出会い。当初は2品種50本を植えたがうまく育たず、長野県信濃町でブルーベリー園を営む伊藤利定さんから栽培方法、挿し木や剪定の仕方などの指導を受け、次第に栽培本数を増やしていった。
ブルーベリーの栽培は火山灰土で酸性の土壌が適していると言われるが、ピートモスで根を包み、チップ材を厚く敷くことで克服した。摘み取り作業の効率を考え、樹高を2m前後に保つよう剪定した。「栽培に土地の標高はあまり関係ありません」と話す。
2014年に定年退職した際、ブルーベリーの木を譲り受けて独立。栽培本数も420本まで増やした。出荷や配達のほか、3年前からは約4アールの農園内で摘み取りが楽しめるようにした。ブルーベリーは有機農法、無農薬栽培なので、摘み取った実を皮ごと食べても安心だ。
早生(わせ)品種はデューク、スパルタン、コリンズ、アーリーブルー、ノースランドなど。中生(なかて)はブルークロップ、ブルーレイ、トロなど。中生〜晩生(おくて)はチャンドラー、ジャージー、バークレー、ジェイラーなどで、いずれも生食用の大粒品種。
今年の収穫は6月8日からスタート。「昨年より6日早い。20日すぎから最盛期に入り、7月10日頃までがピーク。終わりは7月20日頃になりそう。黒姫などの高原より20日以上早く出荷できるのが平地のメリット」と話す。
農園では、午前6時頃から摘み取りと選別作業を行い、道の駅あらいや妙高山麓直売センターとまとなどに出荷している。上越地域のケーキ店などに配達もしている。
ブルーベリー狩りは大人1000円、子供(4〜9歳)500円。3歳以下は無料。ブルーベリーは時間無制限の食べ放題で、持ち帰りは100g200円。午前中は直接来園可能で、午後は電話で予約が必要。大雨の日は中止。
国道18号沿いの妙高市あらい再資源センター東側約500m。電話090-4758-4042。