木材卸の中郷木材工業が事業を停止、任意整理へ

新潟県上越市中郷区の木材卸「中郷木材工業株式会社」(資本金3500万円、従業員13人)が2015年12月1日付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任、任意整理に入った。帝国データバンク上越支店によると、一般債務は完済できる見込みだが、金融債務が約1億7000万円ある。

同社は1949年4月に法人改組した。木材や住設機器の卸売のほか製材業も行い、上越市、妙高市、糸魚川市、長野県北部の工務店、木材卸売業者などを得意先に、1996年12月期には、年売上高5億8700万円を計上していた。

しかし、消費の冷え込みによる新規住宅着工件数の減少から、売上高は減少傾向をたどり、収益も低調な推移となっていた。2014年4月の消費税増税後は住宅需要がさらに落ち込んだことから、2014年12月期の年売上高は3億円内外にとどまり、欠損計上となっていた。

2014年12月には旧上越営業所の不動産を売却し、借入金返済に充てていたが、業況に改善がみられず、先行きの見通し難で事業継続を断念した。

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