上越市議会議員インタビュー番組 突如打ち切りの謎

=2015年8月11日=

新潟県上越市のコミュニティーFM局、FM上越が上越市議会(定数32)の議員を一人ずつスタジオに招いてインタビューする番組「上越市議に訊く」が、わずか5回で突如終了した。同市議会は来年4月に改選を迎えるが、それまでに希望する全員が出演できず議員から「不公平だ」という声が上がり、議会側からの要請を受けて、FM上越は番組を打ち切ったという。

FM上越の番組表
FM1

番組は毎週火曜午後の放送で、7月7日から始まり、8月4日までに5人が出演した。6人目が予定されていた8月11日の放送で、パーソナリティーが「上越市議に訊くのコーナーは、諸般の事情により今年度は前回の放送で終了です。来年度、新市議の顔ぶれが揃い次第再開する予定です」と突如本年度の打ち切りについて説明した。

同市議会は今年3月、会派の代表者会議でFM上越のインタビュー番組に希望する議員が出演することに同意している。これを受けてFM上越では7月の番組改編時から放送をスタートした。その際、議会側から、選挙前の6か月間について公職選挙法が一定の政治活動を規制していることを指摘され、放送期間を9月までにした。

当初いったんは番組出演に同意した市議会だが、希望した全員が出演できず不公平が生じるといった意見や、来年の選挙に出ようと思っている新人から見ても不公平感があるなどの声が出て、7月31日に会派の代表者会議を開いた上で、FM上越に本年度は今後議員が出演しないことを伝えたという。FM上越はこれを承諾して番組を打ち切った。

指摘を受けた公選法による政治活動の規制は、氏名の入ったポスターの掲示などについて選挙前6か月間規制するもので、放送局が作る独自の番組の内容を規制するものではない。

FM上越の公式サイト
http://www.fmj761.com/