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スイッチバックのトキ鉄二本木駅 国登録有形文化財へ 明治末期から昭和初期の貴重な駅施設

7か月前

国の文化審議会(佐藤信会長)は2019年3月18日、スイッチバックで知られる新潟県上越市中郷区のえちごトキめき鉄道二本木駅を国の有形文化財に登録するよう答申した。登録対象は駅舎や赤レンガのランプ小屋、スイッチバック線路の雪囲いなど7件で、それぞれ明治末期の鉄道草創期や昭和初期の駅の雰囲気を今に伝える建造物。今後の官報告示をもって正式登録される。

えちごトキめき鉄道二本木駅
二本木駅駅舎1

二本木駅は1911年(明治44年)開業。妙高山麓の急勾配の地にあり、開業当初から列車の進行方向を変える全国的にも珍しいスイッチバックがあり、鉄道ファンの人気を集めている。

国の登録有形文化財に答申されたのは、開業前年の1910年(明治43年)建築の駅舎と倉庫、ランプ小屋をはじめ、1922年(大正11年)建築のスイッチバック線路の雪囲い、昭和初期の1935〜42年(昭和10〜17年)建築のレールで作られたホーム上屋、ホーム上の待合所、駅舎とホームをつなぐ地下道と上屋。

赤レンガのランプ小屋
レンガ倉庫

駅舎は昨年、トタンだった駅舎の外壁の張り替えやしっくいの塗り替えなどの修繕を行い、109年前の明治の姿にリニューアルした。冬の採光をための高窓など、鉄道草創期の雪国ならではの駅舎の様相を伝えている。車内灯の燃料油の保管庫である赤レンガのランプ小屋は、石製窓台付の窓があり重厚感のある外観だ。

スイッチバック線路の雪囲いは1911年(明治44年)に八幡製鉄所で製造されたレールを柱や梁に用い、壁と屋根の木板は、隙間を空けて目透かしで張っている。全長は112mあり、豪雪地ならではの独特な鉄道駅を表している。

ホーム上屋(上越市教育委員会提供)
二本木駅ホーム上屋

スイッチバック線路の雪囲い(上越市教育委員会提供)
スイッチバック雪囲い

二本木駅は4月1日から、えちごトキめき鉄道の駅員が常駐せず、地元の中郷区まちづくり振興会に管理が委託される。同振興会は登録有形文化財となる建物の案内のほか、地元の特産品や喫茶・軽食販売を通年で行い、駅事務室の一部をコミュニティールームとして貸し出す予定。

正式に登録後、上越市内の国登録有形文化財は33件となる。

二本木駅