【動画】シベリアへ帰る時期なのに… 高田公園に “飛べない白鳥”

NPO法人・頸城野ドキュメントライブラリー事務局を務める新潟県上越市仲町2の佐藤秀定さん(67)は2018年2月27日夕方、高田公園の南堀付近で“飛べない白鳥”を発見し、ビデオカメラで撮影した。

佐藤さんによると、白鳥は陸上競技場に入る交差点付近で発見。交差点から南側の道路上に滑空しようとしたが、飛び立てない。道路の南堀側にある高さ80cmほどの雪の壁を何度も乗り越えようとするがうまくいかない。「けがなどの外傷は見当たらない。飛ぶ体力がないのか、羽ばたく姿に力強さがなかった」と観察した様子を説明する。

白鳥は20分ほどチャレンジと失敗を繰り返した。雪の壁が低い所へ白鳥が移動した際、佐藤さんが「ここ低いからそこへ行きなさい。頑張れ」と声をかけると、ようやく白鳥は雪の壁を乗り越え、西堀に降りることができた。

一部始終をビデオで撮影した佐藤さんは「白鳥は哀しい声で鳴きながらとぼとぼと歩いていた。仲間の所に飛んでいくのが普通だろうが、飛ぼうとしない。やはり飛べないのだろう」と話していた。

上越市の高田公園管理事務所では、「どの白鳥か調べているが、まだ確認がとれていない。けがをしたり、弱ったりしていれば対策を考えなくてはいけない」と話している。