第100回全国高校サッカー選手権新潟県大会の準々決勝が2021年10月30日に行われ、上越高校が春の県総体覇者の開志学園JSC(聖籠町)を1―0で破り、初のベスト4入りを決めた。3日に新発田市で行われる準決勝では、強豪の北越高校(新潟市)と対戦する。
創部6年目の上越高校サッカー部は、元Jリーガーの藤川祐司監督(34)の下、上越地域で初めて高円宮杯U―18サッカー新潟県リーグ(Nリーグ)の1部入りを果たすなど着実に力を付けてきた。Nリーグでは1部2年目の今シーズン、降格争いの負けられない試合が続く中、夏前の敗戦をきっかけに守備を見直したことで、リーグ終盤から負けなしの勢いのまま、選手権に突入した。
準々決勝も初進出だったが、進出を見据えて約1か月前から開志学園戦に備えていた。前半25分、読み通りに空いた左サイド裏にMFで主将の宮本昂成選手(18)が走り込み、ボールを奪って独走し、先制点を決めた。宮本選手は「シュートコースしか見えず、絶対決めてやろうと思った。すごく気持ちよかった」。その後はゴール前の守備を徹底し、無失点で勝利をつかんだ。
大会関係者によると、上越地域からのベスト4入りは初の快挙。藤川監督は「周りの人に言われて上越地区にとって大きい出来事だと分かった。経験や立場が人を変えると思うので、当たり前にベスト4や全国に行くチームになるためにも結果を出したい」。
準決勝で対戦するのは、強豪の北越。宮本選手は「格段に上手い相手なので、がむしゃらにやっても通用しない。守る試合になりそうだが、粘って勝ちたい」と冷静に闘志を見せた。
準決勝は3日午前10時キックオフ。試合の模様はTeNYのYouTubeチャンネルで生配信される。