難病ALSと闘う超絶技巧のギタリストを描く「ジェイソン・ベッカー」上映

世界的成功を目前にして難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、現在は眼球しか動かせない状態にありながらも作曲活動を続けているアメリカの天才ギタリストを描いたドキュメンタリー映画「ジェイソン・ベッカー」が2014年12月15日から27日まで、新潟県内では初めて上越市本町6の高田世界館で上映される。期間中、トークイベントやヘビメタバンドによるライブ演奏も企画されている。

ジェイソンベッカータイトルS

超絶テクニックで知られるジェイソン・ベッカーは米国カリフォルニア州で1969年に生まれた。父の影響でギターを始める。17歳のとき、日本で人気のギタリスト、マーティ・フリードマンと組み、メタルバンドを結成する。20代前半、ヴァン・ヘイレンのボーカリストであるデイヴ・リー・ロスのバンドに抜擢されるが、突然ALSを発症し、アルバムに参加たもののツアーはキャンセルされた。世界的成功を目の前に医師からは余命3~5年と宣告を受ける。

眼球の動きでアルファベットを指し、意志の疎通を行うジェイソン・ベッカー
ジェイソン・ベッカー写真S

その後は病気の進行で全身の筋肉が弱くなり、ギターも弾けなくなるどころか、人工呼吸器を付け、瞼しか動かせなくなる。だが、音楽を作りたい、というジェイソンの不屈の意志を家族や仲間が支え続け、眼球の動きなどでパソコンを動かし作曲活動を現在も続けている。

映画ではベッカー本人の証言や、驚異的な早弾きをみせるライブ映像、マーティ・フリードマン、スティーヴ・ヴァイなどミュージシャンへのインタビューを交え、ベッカーの活動の軌跡と現在の姿を描く。原題は『Not Dead Yet』

21日の上映後にはALSの専門医である新潟病院の中島孝副院長によるトークイベントを実施。21日、27日には上越のヘビーメタル愛好サークル「上越鋼鉄の会」によるライブ演奏が予定されている。

上映は12月15~20日(17日休映)が午後2時、同7時の2回上映。21日は午後2時からで、上映前にライブ演奏、上映後に中島副院長のトークあり。22~26日(24日休映)は、午後4時、同7時の2回上映。27日は午後7時からで、上映前にライブ演奏あり。

料金は当日1700円(シニア、学生割引あり)、前売り1500円。春陽館書店、柿村書店、アコーレ、喫茶プー横丁で12月14日まで発売。問い合わせは同館の上野さん、090-4492-4092。

↓公式サイト
http://notdeadyet.jp/

予告編動画