来年3月14日に開業する北陸新幹線の運行計画について、元上越市長の宮越馨さん(72)が2014年10月22日、JR東日本の本社を訪問し、冨田哲郎社長あての要望書を提出した。宮越さんは運行計画が発表された直後の9月1日に速達型の停車を求める要望書を提出しているが、今回は東京─長野間を結ぶ「あさま」の一部を上越妙高始発・終着とすることを主眼に再度要望した。
宮越さんは、1993年から2001年まで上越市長を務め、長野以北の延伸を求める協議会の会長として、新幹線建設の運動をけん引した。宮越さんによると当時、特急として運行されていた優先列車は新幹線で確保されるということが基本的な考え方で、要望書では「地元合意を得る上では条件とも考えられていた」と説明。今回のJRの運行計画では、ほくほく線の特急「はくたか」は北陸新幹線で「はくたか」となっているが、かつて直江津駅始発だった「あさま」は、北陸新幹線では現行のまま東京─長野間とされている。来年の北陸新幹線開業により長野以西に新幹線が延伸されることから「あさまの上越妙高駅始発・終着の要請は確信的にその道理がある」として、かつてのようにあさまを上越妙高駅始発とするダイヤ編成を求めている。
要望書全文の(PDF)
宮越さんは9月に提出した要望書でも、速達型かがやきについて「せめて1往復」と停車を求めつつ、既に決まったことという点も勘案して、東京─長野間を結ぶ「あさま」の一部を上越妙高始発とすることを「次善の策」として提案していた。