上越市議会史上初の「反問権」行使 市長が議員に逆質問

上越市議会で2014年9月25日、普段は答弁している市長らが議員に逆質問する「反問権」が初めて行使された。仮称・厚生産業会館の建設費用増額めぐる平良木哲也議員(共産)の一般質問に対して村山秀幸市長が反問権を行使した。

2010年11月に制定した議会基本条例で、答弁するだけだった市長ら行政側に反問権が付与された。議論を深めるために質問の根拠などを問い返して確認するものだが、これまで使われたことはなかった。

平良木議員が厚生産業会館を使う市民だけでなく、使わない市民を含めて再度計画を市民に問い直すべきではないかと質問。これに対して村山市長が「基本的には使われる方の意見が中心だが、使われない方の意見(を聞くとは)というのはどうなるのでしょうか。イエスかノーかとなるのでしょうか。どういうふうに議員の方でお考えになるのかお聞きしたい」と聞き返した。

村山市長の反問に対して答弁する平良木議員
hanmonken

平良木議員は議長に対し「反問権ということでいいでしょうか」と確認した上で、「市民とは活用したい人だけでなく、20万市民の多くの意思のこと。市民アンケート、住民投票で客観的な意思を聞くということです。私たちは来月6万世帯に市民アンケートを行う」と“答弁”し、「私たちより先に行政としてやっていただきたい」と求めた。

これに対して村山市長は「ありがとうございました」と答えた。

関連記事