新潟県上越市に寄せられた本年度の熊目撃情報の件数が2014年9月24日現在で62件と、過去最多となっている。特に中郷区での出没が多く、今後秋の深まりとともにさらに出没が増加することが懸念されている。
62件は昨年度1年間の17件に比べて3.6倍。このうち半数近い27件が中郷区で目撃されている。中郷区では、9月に入ってから17件の目撃がありほぼ毎日、防災行政無線で熊の出没の情報が流れている。
↓上越市の熊出没情報のページ(出没場所や時間、状況などが細かく報告されている)
http://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/kankyo/h26kinkyuzi-bear.html
市環境保全課によると、今年はブナの実など熊の餌となる山の木の実が不作のため、熊が人里に出没しているとみられる。さらに昨年は木の実が豊作で、熊の個体数が増えたことも影響しているとみている。
熊の直接的な目撃情報のほか、住宅敷地内の柿の実を食べた跡など熊の痕跡も数多く報告されている。2012年には市内の住宅敷地内で男性がクマに襲われ怪我を負っている。熊との突然の鉢合わせは襲われる危険性が特に高いことから、同課では「山の中だけでなく住宅近くでの痕跡もあるので、鉢合わせしないよう家に帰ったとき、家から出るときには一呼吸置いて注意してほしい」としている。
また、例年10月にかけてクマの目撃情報が増えていることから、今後もさらに増加する可能性が高いとみている。