上越の「これから」考える地域フォーラム リレートークの全記録掲載

フェイスブック上を中心に上越のまちづくり、地域活性化について議論している「上越志民会議」などによる地域フォーラム「上越の『これから』を作ろう、皆で学び考えよう」が2014年9月7日、上越市の直江津学びの交流館で開かれました。基調講演とリレートークの全記録を掲載します。

上越志民会議が「地域の政治やまちづくり、地域活性化などについて、批判や糾弾ではなく、前向きな意見やアイデアを出し合う場として、実践活動をしている者がつながる場として、企画したもので、2014年2月に中郷区(記録)に続いて2回目の開催でした。約50人が参加しました=写真=。

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中村真二代表による基調講演「上越志民会議からの提案」の後、地域キーパーソンによるリレートーク、分科会が行われました。リレートークの登壇者とメンバーは次の通り。

  • 今井孝さん(上越ネットショップ協議会)… 地域経済活性化には「域際収支」の概念が不可欠。直接的に地域外貨を稼ぐネットショップを“地域をあげて”取り組む重要性。
  • 平原匡さん(北信越地域資源研究所)… 地域外貨を稼ぐ観光事業、上越地域にいま必要な取り組みは。地域資源、着地型観光。上越妙高駅前「上越妙高マルシェ」構想。
  • 井部真理さん(上越の食を育む会(上越食育推進協議会)事務局長)… 料理研究家の立場から見た上越地域の「食」、それをいかに活かすべきか。
  • 増田和昭さん(まちづくり市民大学OB会)… まちづくり市民大学の実績。市民が行政と一緒に事業を進める意義。
  • 磯田一裕さん(LLCまちみらい直江津)… 直江津におけるまちづくりの課題。まちづくり活動からまちづくり事業へ向けたLLCまちみらい直江津の挑戦。
  • 桜庭節子さん(上越市議会議員)… 人口減少問題調査対策特別委員会の取り組み。議会と行政と市民が連携して地域を作っていくためには。

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『地域フォーラム・上越のこれからを作ろう、皆で学び考えよう』基調講演及びリレートークの記録

PDF版

時: 平成26年9月7日(日)10:00~15:00
会場: 直江津学びの交流館
参加者: 市議会議員5名、一般市民45名

司会 続きまして、本日のフォーラム主宰者、上越志民会議中村真二さんによる基調講演です。それではよろしくお願いいたします。

○上越志民会議主宰者:中村真二

nakamura今日はだいぶ来場者が集まって下さってホッとしています。今日の来場者数はまったく見込みが立っていなかったので、3人から100人くらいだと(笑)。おかげさまで沢山来て頂いて格好がつきました。今日の趣旨ですが、まずはタイトルにいろいろと意味を込めましたのでご説明します。タイトルは『地域フォーラム・上越のこれからを作ろう、皆で学び考えよう』と付けました。毎回タイトルに意味を込めようとすると長くなってしまうのですが、これから定着するにつれ、一言で済むような、地域経済フォーラムとか定着するかも知れないですが、まだ立ち上がったばかりなのでいろいろな考えをタイトルに込めています。今日のタイトルで、ピックアップするところはまず、『これから』『作ろう』そして『学び考えよう』というこれらの言葉にいろいろな思いを込めてタイトルを付けました。ます、『これから』というのは、いろんな地域の事を考えていくに当たってどうしても時間軸というものを頭に入れないと、議論が今の安易なというか、今助かる道や短絡的に楽をする道をどうしても選択しがちです。でもこれからの未来のことを考えたときに、自分の子ども達、自分たちの次の世代の事を考えた議論をしていきたい。次世代の為に議論をしていきたいという意味を込めて『これから』という言葉をつけました。つづいて『作ろう』という言葉ですけど、音楽における合奏もそうなんですけど一人一人の音が、気持ちが重なってどういう全体の思いになるかっていうのが、特にアマチュアの演奏の場合はそこが重要になります。むしろ、そこが一番重要と言ってもいいくらい。アマチュア合奏団が普段やる音楽っていうのは、それぞれの気持ちの集合体でいい音楽にしたいなっていうのが大事なんですね。これは地域社会を作るときに共通の面があって、現代は、音楽でもスイッチひとつ押せばすごくいい音が機械から出てくるそういう世の中です。だから音楽って言うのはスイッチを押せば出てくるって結構な大人でもそういう認識なんですね。これは、お寿司のお魚がそのまま切り身で海を泳いでいるというような、今時の子どもが言いそうな、それと同じ意味なんです。音楽というのも自分たちが一つ一つ指先を使ったり息を出したりして音を出して、その集合体が全体の音楽になるんだよっていう事が、意外と大人でもそういう感覚がない場合が多いですね。これは翻って世の中の地域づくりのことでも同じではないかなと思います。機械的にいいシステムを取り入れて、便利な世の中になっていますけど、じゃあ一人一人が幸せなのかなっていうと、どうなのかなというのが問題提起です。あくまでも自分たちの思いの集合体で、世の中を作って行くべきなんじゃないかなと、そういう思いがこの『作ろう』に表れています。続いて『学び』という所は、『作ろう』の後で『考えよう』でも構わないんですが、『学び』という言葉を入れたのは、どうしてもポピュリズムというか、しっかりした認識の深まりがないまま議論しても、感情論になったりとか、ノスタルジーの中で議論をしても、未来が見えてこない場合が多いんですね。ですからある程度の勉強が必要になります。その時に地域の中でみんなで学び合うというのは、たとえば遠くから有名人とか偉い方を呼んできて講演会を開いても、もちろん勉強にはなるかもしれませんが、それ自体をやるなとは言わないですけど、それもしながら、もう一つはそれぞれ地域の中でみなさん工夫していることを、皆で学び合い、工夫をして、これからのことを作って行く。そう言う意味で『学び』という言葉を入れました。そして『考えよう』ですが、考える事をやめてしまったら、いいものはできないんじゃないかと思います。大人になって来るとだんだん考えなくなってくるんですね。これが不思議なことに。子どもの頃はとんでもないことを考えますよね。だんだん大人になってくると、自動制御装置が働いて、常識の中でこれはこういうもんだっていう結論がそこにあって行動しがちかもしれません。それを、これは本当にそうなのか、どういう事なのかを考えながら進めていかないといけないなと。といったことを考えながら、長くなってしまいましたがタイトルになりました。

上越志民会議では、去年、25年の8月から、facebook上に活動を開始しました。Facebookページという誰でも気軽に見れるホームページのようなものを作りまして、そこから呼びかけて地域づくりをしていくということを始めました。この上越志民会議というのは市民とはこころざしの『志』という字をあてていますが、趣旨としては、批判や糾弾ではなく、ポジティブな提案を出し合う場所という定義をしまして、人の批判をしないで、ポジティブなアイディアの集積体で未来を切り開きたいなという思いで始めました。ネット上の議論というのは、名前を出さずにあること無いこと書いたり、無いことの方が多かったりして、そういう議論の積み重ねで、ネット自体の可能性を閉ざしてしまっているんじゃないかと思うんですね。その中では実名主義のfacebookは一番マシなので、facebook上で批判や糾弾をしないで、スピードのあるポジティブな議論の積み重ねをしたいという思いで始めました。この志民会議のfacebookページが今、活発に動いているかというと、実はまだそんなに活発じゃないんです。人間誰しも人の悪口は得意なんですが、人を褒めることとか、前向きで建設的なアイディアを出すというのはなかなか苦手なんです。なのでなかなか意見が出て来ない。これがまだ苦しんでいる所です。だけど、アイディアを持っている人というのは沢山いると思っています。意外と若い高校生や中学生なんかも結構考えているんですよね。考えているけども、大人社会の常識とはちょっと違ったりすると、ちょっと言ってみたりしても、大人にそれは違うとひとことで言われて終わっちゃう。そうするともう可能性を感じなくなってしまうので、発言しなくなります。なので、これから時間をかけてでもポジティブな議論の積み重ねというのを続けて行きたいと思っています。そしてそこから先に、議論をしていくだけではなくて、実際に実践につなげていくための、人のつながり作りをしていきたいなと。それを日常的にfacebook上では行える可能性があるんですね。こういったフォーラムでリアルだけでやっていてネット上での可能性に気がつかないでいると、スピードがでないんですね。リアルな会合の積み重ねももちろんある程度実績は作れると思うんですけど、現代はスピードの時代なので、日常的にそういう可能性を求めていければいいかなと思います。で、実践につなげて行くためには、人のつながりが大事だと思います。自分ではこういうアイディアがあるけども、それを動かすことが出来る人の知り合いがいなければ、なかなか一人では難しいです。私もいろんな可能性を求めていろんなアイディアをfacebook上に出したりするんですけど、たとえば大島区の野菜を街場の人に売りたいなというアイディアを持ったときに、大島区で野菜を提供してくれる人と繋がらなくてはいけない。街場の中で場所を提供してくれる人と繋がらなくちゃいけない。それからその野菜を運ぶ人が必要。だけどそういった中山間地と中心市街地が協力して地域活性化をするっていうことをやりましょうっていう人同士が繋がれば、もしかしたら実現するかもしれない。で、近々実現させようと思っていますそれは。実際に大島区というか東頸城の物産を中心市街地や、これから出来る上越妙高駅の駅前に売るところを作りまして、地元や買い物が難しい地域の中で地産地消のサイクルを小さくても作って行く。といった可能性を見いだせるんじゃないかと。そういう意味で人が繋がることが大事なんじゃないかと思っています。

今回は、2つのテーマを打ち出そうと思って、スピーカーの皆さんにお願いしました。

今回は志民会議でfacebook上で色んな話は出たんですが、その中で大きな物としては、地域経済の活性化と域際収支という言葉に表しましたが、その方面の観光という面ですとか、あと、ネットショップの可能性についてなどのことを考えるというもの。あともう一つは、上越のまちづくりのことを、お互いに知り合って情報交換をして自分たちの地域のまちづくりに活かしていくことができるんじゃないかと。そう言ったことを考えてこの2本柱で今回は考えております。地域経済の活性化と域際収支について、今回はfacebook上でネットショップ協議会という名前で意欲的に発信しています、今井さん。それから観光面では忠輝くんでおなじみの平原さん。それから食については料理研究家の井部さんにお願いしまして、いろんなお話やみなさんとの対話を進めていきたいと思っております。それから上越のまちづくりの現場としては、上越市全体の中でこの活動はちょっと特徴があるなと思ったもの、これはまだ他の知らない方々に知って頂いて、ネットワークを作れば、もっと良いまちづくりが出来る可能性があるんじゃないかと思いまして、まちづくり市民大学OB会の増田さん。それから、直江津で今回LLCを作りました磯田さんにお願いしまして、今回お話頂きます。それから、中郷区の方もすごく今注目すべき活動をなされていまいして、まちづくり振興会の竹内さんに来て頂きたいなと思っていたんですけど、今回は他の事情がありまして欠席ということで、また次の機会にそういう場を作って行きたいなと思います。それから他の地域でも板倉区でも面白いことをやっていますし、あと、他の地域も情報交換して前に進めばもっとできることが沢山あるんじゃないかと思いまして、そういうことを少しでも進められればと思いまして、今日はやっていきたいと思います。

そして行政の方からも出てきて頂きたいなと思っていたんですけど、また次回以降行政からも何らかの発信をして頂き、皆さんとの対話をしていきたいと思います。市議会の方は、今回は桜庭さんにお願いしまして、色々お話しして頂きたいと思います。僕は大島区を拠点に仕事をしていますが、桜庭さんは牧区を拠点にされておりまして、人口問題の特別委員会も今年の春から始まりましたので、そう言った方面からもお話頂けるんじゃないかなと思います。今日はそう言ったテーマでやっていきます。それから、この地域フォーラムは、前回は2月に中郷区で開催したんですが、今日が2回目なんです。これから半年に1回くらい出来ればいいなとは思うんですけど、だんだんネットワークを広げまして、いろんな分野の方から参加して頂けるような、会にしていきたいなと思います。目標にしているのは、あの『世界経済フォーラム』の地域版です。世界経済フォーラムが行っている『ダボス会議』は、国連の活動ではなくて、一つの任意団体がやっているものです。このダボス会議というものが、ニュースに沢山出て来ますけど、すごく影響力があるんです。世界中から首脳や学者さん、あるいは民間、行政、政治家問わず沢山の人が集まりまして、世界のこれからの事について話し合う場なんです。一つの任意団体が、あらゆる分野の人を集めて影響力のあることを行っているという事実はたしかにあり、それの地域版をやるのがいいんじゃないかと。まあ、ひとつの表現として『地域版ダボス会議』というのをやりましょうというのを今、提案したいなと思っております。なので、この上越は広いですけど、上越全体で、行政の人、政治家の方、それから民間の方、経済産業界の方、それから大学・研究分野の方、そういった方々にどんどん集まって頂いて、こういう考え方もあって、こういう風に出来るんだ、それからそういう人同士が繋がって、今までは繋がらなかったものが繋がることで上越市全体を良くしていく可能性があるんじゃないか。そういったものを目指してやっていきたいと思います。

上越志民会議というのはなんらかの組織があるわけでは今のところありませんで、facebookページを私一人で発信しまして、友人たちに手伝って頂きながら今日のイベントも開催しております。ただ、そろそろ組織化するのもいいかなと考えておりますので、こういった志民会議の立ち位置、やり方に賛同して一緒にやってみたいなと思われる方は是非一緒にやりたいなと思っています。これを私個人のものにするつもりはまったくありませんので、みんなでこういったやり方がいいとなれば、一つの組織になることもいいんじゃないかなと思っております。最後に、僕がこちらに定住を決めたのが7~8年前なんですけど、大島村の新堀芸術学院が廃校になりまして、新堀ギター自体は、神奈川県の方に撤退したんですが、その中で私は残りまして、こちらで生きていこうと決めたんですけど、その時からこの地域で生きていくためにはどうしたらいいかっていうことを考え始めまして、2年後にNPO法人を作ったんですが、そのNPOを作る時から『地域間競争』という言葉は、言っておりまして、これからは地域間競争の時代になりますよということを、私は言っております。人がどんどん東京へ一極集中をしていく中で、地域の若者が東京に吸い寄せられる、これを取り戻すという活動をこれからしていかなきゃいけないわけなんですね。でも他の地域に行ってしまったら、もうここには来ないわけですね。ここが雪国であることとか、アドバンテージではなくて、不利な条件として出て来て、同じ田舎だったら気候のいいところがいいよね、南の島みたいなところがいいよねということになってしまうと、もうこちらに若い人はこないかもしれないんです。だけどもここにある素晴らしい物を全国に発信して、若い人が住みたいな、移り住みたいなと思うような物を作るっていうのは、これから可能だと思うんですね。また、そういったことをしていかないと生き残れないんじゃないかという危機感を大いに打ち出したいと思います。これは、勝つか負けるかというレベルではなくて、生き残れるか滅びるかなんです。それくらいの危機感があるはずなんです。これはあの先日ニュースでも、【自治体の半分が消滅する】よっていう報道されましたね。そういったのを聴いてから皆さん自身も考えるようになったことじゃないかなと思います。そういった危機感を乗り越えるためには、これからの地域をどうやって作って行ったらいいか。上越市は20万人を切りましたけど、大島区は何人いるか皆さんご存じでしょうか?現在1700人くらいになりました。一番多いときは8000人くらいいたはずなんですね、大島区は。それがついこの間までは3000人くらいになりましたよっていうことで村が無くなるんじゃないかと言ってたら実際に合併して無くなったんですが、それがまたあれよあれよと言う間に2000人も切りまして、2000人切ったのもつい最近なんです。減る速度は加速しています。そうするとあと30年経ったら村は無くなるなーと思っていたのがもしかしたらあと20年で無くなるかもしれません。20年というと、たぶん僕はまだ生きているんですね。そうすると、僕が生きている中であの山の中でどうやって生きていこうと考えたときに、普通はかなりの危機感です。で、若い人たちはその危機感を通り越してもうあきらめの境地になっているという雰囲気もあります。で、そうすると、じゃあいつあきらめて街場に降りていくかっていうのを考えて人生設計をする段階なんですね。そうすると地域は消滅します。地域が消滅してもいいかとなったとき、まあ、いっか。となれば、それはそれでいいかもしれないですけど、いや、そうじゃない、この地域が日本のためにも必要なんだっていう考え方もあります。森林資源ということも、今日はあんまりテーマにしてないですが、豊かな森林があってこそ、循環型経済が作れるということもあったりしまして、私は中山間地と中心市街地が連携をして上越市全体が発展していく方向を探って行くべきだと思います。上越市は人口20万人を切りましたが、この20万人という人口規模は、今のところ不利に働いています。もっと小さい3万人くらいの町の方が、行政のワンマントップがぐいぐいリーダーシップを発揮して、全国に発信している地域は全国に沢山あります。で、こういうのはニュースになるんですね。小回りが効いて。で、いろんな斬新なアイディアを出す。で、一方で30万人くらいになりますと今度は民間力が強くなりますので商業的なアイディアを出して、発展していく人たちがどんどん、ぐいぐいとまちを引っ張って行きます。で、この20万人というのが一番中途半端なんです。そして、ただでさえ地域が広い。この、広くて中途半端な人口なのが、今のところ不利に働いていますけど、僕はこれがアドバンテージに出来る要素だと思っています。20万人のこの広い、山もあり、海もあり、街もあり田舎もありの地域が、団結して総力戦をやったら相当強いです。で、その可能性はあるんですね。これをやっていって、全国に発信をしながら、世界最先端の高齢化社会のまちを作って行くというのが可能なんですね。これは国策でも、ここまで国を引っ張れる力量があれば、可能性があるんです。実際に他のまちが、国策でそういうことを動かしていっている例がすでに始まろうとしています。上越市がそれに乗り遅れずに、一丸となってやっていくにはですね、もうへんな縄張り争いをしている場合じゃない。地域の、たとえば、大浦安(おおうらやす)っていうんですけど、大島区、浦川原、安塚区、3区である程度まとまっているなーっていう感じもあるんですけど、意外に区同士の連携は弱かったりするんですね。以前、大島区にかやぶき美術館っていうのがありまして、大島区には飯田亭っていう保存かやぶき民家があるんですね。で、私はずっとこの二つを連動させたイベントをやろうと思っていたんですが、結局なかなか動かせないんですよ。この、区が別れているだけで。そこで平原さんと出会っていれば何か出来たかもしれないんですが、結局かやぶき美術館は無くなり、かやぶきの貴重な模型は分散してあと、倉庫にしまわれたり、ちょっともったいない状況になっています。そういうのがもっと連携する意欲っていうのがあれば、脱皮する能力というか、出来る可能性はすごくあるんですね。そういうヒントをまた皆さんで分かち合って、アイディアを出し合う可能性を探りながら、これからのリレートークにつなげて行ければと思います。このあと、11時からリレートークに移ります。

司会:続きまして、地域キーパーソンによるリレートークです。ここからは中村さんがアンカーとして進行いたします。キーパーソンの皆様は前のお席に移動して下さい。

<席移動>

中村:それでは、ここからはリレートークになります。まずはリレートークスピーカーの皆さんを紹介いたします。

では、向かって左から、上越ネットショップ協議会主宰者の今井孝(いまいたかし)さん。
お隣が北信越地域資源研究所代表の平原匡(ひらはらただし)さん。
続きまして、上越の食を育む会(上越食育推進協議会)事務局長の井部真理(いべまり)さん。
続きまして、上越市まちづくり市民大学OB会会長の増田和昭(ますだかずあき)さんです。続きまして、LLCまちみらい直江津代表社員の磯田一裕(いそだかずひろ)さんです。
続きまして、上越市議会議員の桜庭節子(さくらばせつこ)さんです。

それでは、このコーナーのルールを説明させて頂きます。

まず、各スピーカーの皆さんから順次各3~5分程度トークしていただき、おひとり終わるごとに私や他のスピーカーの方から関連する質問やご意見をいただきます。各コーナーは8分程度を予定しております。ここの時間では一般来場者の皆さんからのご意見はいただけないのですが、午後に分科会を行いますので、質問や意見、提案などある方はそちらでお願いします。それでは、ネットショップ協議会の今井さんからお願いします。

○上越ネットショップ協議会主宰者:今井孝

imaiはい、よろしくお願いします。上越ネットショップ協議会を主催しております、今井と申します。よろしくお願いします。本業は、セカンドオプションというタイヤショップを、津有区の新保古新田でやっております。なんでネットショップなのかと言いますと、本業は店でタイヤを売って交換しているんですけど、仕事の半分がネットショップで、中古タイヤですとかそういうのを全国に向けて販売しています。僕は埼玉県の出身で、こちらにIターンして5年になるんですけども、その前の職業もネットショップをやっておりましてですね、自分たちで作ったCD等を日本中に売っていたと。そのノウハウがありまして、ひょんなことからタイヤ屋をやることになりまして、そのネットショップのノウハウを活かそうということで始めております。先ほど中村さんがお話した中でですね、域際収支っていう言葉が出て来て、ちょっと難しい言葉なんですけれども、簡単に言うと、この地域ですね、上越エリアから、出て行くお金というのがありますけれど、入ってくるお金との差ですね。入ってくるお金が出ていくお金より多い方がいいと。たとえば国ですとか、会社を想像していただければわかるんですけど、貿易は赤字よりは黒字の方がいいですよね。それを地域で考えるとどうなるか。先ほども中村さんから地域の循環の話が出ましたけれど、地域の持続性というかサスティナビリティという言葉がありますけれど、その地域を持続させるにはですね、出て行くお金の方が多くて赤字だったら絶対に続かないんですね。当然ですけども。それを域際収支という地域に残るお金をどうしたらいいかと。残した方がいいのは最低の絶対条件なので、それが赤字だったらもう滅ぶだけなんですね。それが今までは「国が補助金あげるよ」って言ってそれを「ありがとうございます」って言って生きながらえてきたのが、今後通用するかはわからない。じゃあ、なんでネットショップが域際収支に貢献するかっていうことなんですけど、簡単に言うと、ネットショップの強みはですね、お客さんが上越エリア以外の方が多いんですよ。
今日は、あとで分科会でも、実際に僕よりも長く、(売上げ)金額も多くやってるショップの方が二人から話してもらうんですけど、外からお金を入れるっていうことにネットショップをやりながら気づきまして、あと、中村さんとか皆さんと話している中で、実は地域に対してすごいことをやっていたんだということに気づいたときに、とにかく繋がらなければならないという焦りを持ちまして、昨年の12月に、facebook上で上越ネットショップ協議会というのをやるよと言ったところ、すでにやっているショップさん数名と、また興味があるという方に集まって頂いて、まずは繋がろうという所から始めました。先日上越市の産業振興課に行きましたところ、ネットショップが地域に対してどう貢献しているかとか、あとネットショップについてどういうものがあるか知っていますか?ってヒアリングに行ったんですけど、当然ですけど、「全く把握はしていないし、今後もそういう調査は出来ないだろう」というような回答だったんですね。なので、その役割も担いつつ、そういう今までだったら個々はそれぞれでやってる仕事っていうのをつなげて、地域に対しての意味合いっていうのをもっと提言していけるような団体というのを目指して設立しました。そういう形のネットショップ協議会です。

中村:ありがとうございました。先ほど行政の方が、あんまり考えてないとありましたけど、これは上越市役所が怠慢なわけではなくて、たぶん全国どこでもそのくらいの意識なんですよね?

今井:経済産業省くらいになると調査をやってるんですけど、自治体レベルでやっているっていうのは、自治体でポータルでネットショップを作っているっていうところもあるんですけど、そうじゃなければ大抵は気がつかないというのはしょうがない。

中村:はい。ていうことは、ここを先んじれる可能性があるっていうことでもあるんです。てことは上越が、皆さんで団結して、これは価値があってやるべき、他の地域に勝てる要素と気がついたときに、これはたぶんどこが先に気がつくかということだと思うんです。そういった思いもありまして、僕はネットショップやってないんですけど、今井さんから発信されまして、僕もネットショップ協議会に一応入っています。僕自身も大島区の物産をネットで売りたいなって言う気持ちがあってやっております。では、スピーカーの皆さんからも、関連事項で質問とかあれば。

桜庭議員:私も地域に戻って来たときに真っ先に思ったことは、おばあちゃんが漬けたつけものがものすごく美味しいので、これをなんとか、発売したいなと。いろいろ考えたんですけど、ちょっと努力して工夫すれば出来そうだったんですが、問題はきっちりと食品だと、食品は井部さんに聞いた方がいいのかも知れないですが、(製造)許可を取ったりとか、そういった色んな事をやらなきゃいけないとなるとおばあちゃんがやってる小さな規模では難しいかなと思って、そこから先に行かなかったんですけど。やはりネットショップで成功しやすいっていう、そういう分野ってあるんでしょうか?

今井:はい。結構なんでも売れちゃうんですね。先ほどの漬け物の話で言うと、分科会でちょっと紹介するんですが、実はあの大島区の菖蒲っていう地区があるんですけど、そこでコシヒカリを作っている方がいて、で、その方がネットショップ協議会のことを知って、自分のお米を売れないかということで、お米を先日からもう(ネットで)売り始めているんです。で、ネットショップを自分で運営するっていうのは、パソコンの前で、お客さんの相手をするっていうのは結構大変なんですけど、それを生産者の人が直接やるのは必ずしも得策ではない場合もあるんです。やった方がいい場合もあるんですけど。それなんで、とりあえず今回のお米の場合は、既に実績のあるショップで(売る)という形で。そういうのを積み重ねていけば、最終的には上越全体の、たとえば食なら食の窓口の販売サイトは、まあ、作るのは大丈夫ですね。それが形になってくれば、常設の運営する人がいてもいいかもしれない。とにかく可能性は無限大なんです。で、商材なんですけど、まあ、食べ物はわかりやすいですね。衣料品なんかも分かりやすい。上越は衣料品なんかは得意なんですね。ネットショップで。たとえばメンバーの中でいらっしゃいますけど、桝屋さんなんかはホンダウォークさんで、普段は除雪機と草刈り機を売ってますけど、じつはそれがネットでバカ売れするんですよ。メンバーにはいないけど、この冬関東で大雪が降った時に、吉鉄のダンプを沢山売った店なんかもありましたし。あまり、なんかこれってネットで売れるのかな、っていうのはあんまり気にしなくて大丈夫です。

中村:はい。ありがとうございました。先ほど大島区のお米の話が出ましたけど、本日は、会場内にて大島区のおーちゃん米を展示しております。それからお昼の休憩の時に、このお米の、ご飯の試食会をやりますので、是非実物をお召し上がり頂きたいなと思います。そう言った商品開発も実際に進んでおります。で、ネットショップは、やったこと無いけどハードル高そうだなと思っていらっしゃる方々も、コーディネートされれば出来る可能性があると思いますので、少しでも興味のある方は、午後の分科会の方で今井さんのテーブルの方にお集まり下さい。
それでは、続きまして、北信越地域資源研究所代表の平原さん、お願いします。

○北信越地域資源研究所代表:平原匡

hirahara平原:はい、すいません。平原です。(汗)えーと長い名前なんですけど、そういう会社をやっています。地域資源のコンサルティングということで、地元にある、えっと資源とか言うとなんか硬いものを想像してダイヤモンドでも探しているんですか?って言われそうなんですけど、そうではなくて、歴史資源とか観光資源とか、今日皆さんのお考えのありとあらゆる、地域に眠っているものを資源として考えて、それを資源として活かしていくために、やはりビジネス化をしていかなきゃいけないんだろうということで、それのお手伝いをする会社ということでやっています。ただそのお手伝いする相手をですね、1年くらい前に立ち上げてやっているんですけど相手がいないという(汗)手を上げてお手伝いしてと言ってくれる相手がいないということで、自分で忠輝くんというキャラクターを作って、自分でプロデュースして、自分でプロモーションしているという(汗)。最近なんとなく、あ、この人仕事差し上げてもなんか行けそうっていう人が上越域外から増えて来て、ある日は糸魚川へ行き、ある日は妙高へといった感じで、なんかあんまり街場の方から声がかからないという(汗)。実は大島とか安塚とかからも呼ばれたことないんです(笑)。非常に興味があるんですが、いろいろなことをやっております。ちょっとあの、自分の話じゃなくて今井さんの言ってた話にすごく興味があるんですけど、実際ネットショップをやる場合ですね、自分でやるていうのは先にあるんですけど、まあ、皆さん今日はちょうどいいヒアリング具合になっているので伺いますけど、インターネットで物を買ったことがありますか?というのが重要だと思うんですね、実は普段からインターネットに触れている人って誰なんだと。ネットショップがなんでこれだけ大きくなってきたのかって言うのと、やはりその出口の所、誰が買っているのかっていうのがありまして。たとえばみなさん博多の明太子とかですね、なんか取り寄せたことありますか?新潟県域外から取り寄せた事がある方はいますか?(客席7割ほどが手を上げる)
それは何で観ましたか?テレビの人。(2~3名)
インターネットで考えた人。(残りほとんど)ああ。
ニュースや新聞とかで考えた人(ほぼゼロ)
やっぱりインターネット?では、インターネットの中で、それは楽天を見て考えました?(ネットを見た人のほとんど)【笑い】
yahoo!を見た人。(2~3名)
なるほど。っていう風にこう、狭まっていくと思うんですね。
じゃあ、地域として、どこにやっぱり力を入れるべきかっていうのがなんとなく出てくると思うんです。あとは日々の中で自分たちの家計の中で、インターネットで買うっていうのはどちらと言えば主じゃなくて、ちょっと贅沢したいなとか、ちょっと変わった物が欲しいなって時にやっぱりインターネットを使うと思うんですね。あとは、まあデイリーなものとか。僕のこれ実は今日の靴は某有名ネットショップで買いました。靴のネットショップというと、最近ロコンドーっていうところで、これ7千円。大変お買い得ですね。これで2足買えちゃうんですけど。やっぱりあの、実は靴はもうそこでしか買わなくなっちゃったんですけど、お店で買うのも非常に好きなんですけど、やっぱり生活の中でどのくらいの割合までネットッショップっていうのが伸びているのかっていうのが実感としてあることが、販売する時にも相手が見えてくるきっかけになるんじゃないかと。先ほどのお漬け物の話ですけど、うちの母親は京都の千枚漬けを買っていましたね。ネットで取り寄せていました。だから、高齢とか若い人に関わらず、どのくらい生活の中にネットショップがあるかというのは皆さんのほうが実感があると思うので、まずは買ってみるっていうのはすごく大事で、その中で上越の物をどう入れたら売れるかっていうのを考えていかないと、最初からサイトを立ち上げるとこうハードルが高いかなと。ちょっと長くなりました(汗)。

中村:はい、あの、着地型観光とかマルシェの話はいいんですか?

平原:ああ、はい、そうですね(汗)。全然自分の紙とか用意してないんであれなんですけど、一応あの、地域資源と言っておりますので、東南アジアから物仕入れて売ろうとかは思っていないんですね。やはり地域の資源をお金にするっていう事で、中村さんが言われてましたけど、中山間地の野菜とかを、やはり中山間地で取れたものを中山間地で売ろうとしても難しいと思うんですね。都市の中でそういうものを珍しがってくれる人たちに提供しないと付加価値がつかない。上越であれば、それで成功しているのが「あるるん畑」だと思うんですが、それをもう一歩進めて都会に出していくと言う風にするにはどうしたらいいか。それについてですね、今度上越妙高駅が来年の春に出来ますので、それが一番の実験場になるんじゃないかなと思います。
皆さんがお持ちの作ってる野菜とかその作ってる生産物っていうのがいかに上越妙高駅の中で販売できるかというのも考えて行ければなーと思いますし、とにかく立派な、言い方悪いですけど非常に立派な駅になりますので、その立派な駅の中に往来するお客さんに対して自分たちの商品が通用するのかどうかっていうのは本当にこれから上越が試されるときだなあというのは感じています。

中村:はい、ありがとうございます。ちょうどあの、あれは春頃でしたかね、津南町の雪下にんじんっていうのを僕が売ってたことがあるんですけど、何故僕が売るのかっていうのも不思議なんですが、平原さんにお願いして、銀座のイベントで売ってもらったことがあるんですが、僕が最初にこのくらいかなと付けた値段より、平原先生はもっと高くいけますよって言ってくれて、実際に即完売してしまってびっくりしたことがあります。このへんの価値観と、東京の人が見る物産の価値観って全然違って、その時はビックリしましたね。

平原:そこがあの、個人でやっているとなかなか利が出ないのですが、そこをいかに組織的にやるかっていうのが重要になります。

中村:そうですね。今度また、銀座で物産を売るイベントがあって、預かる物を探していらっしゃるそうです。それから僕もまた11月に神奈川のほうで何かやろうかなと考えたりしていますので、その方面に興味のある方は声をかけて下さい。また、観光面とかに興味がある方がいらっしゃいましたら、分科会の方で平原さんのテーブルに来て頂ければと思います。それでは、また域際収支的にはネットショップや観光も関係してくると思います、食の問題に関して井部さんにお願いしたいと思います。それでは井部真理さん、よろしくお願いします。

○上越の食を育む会(上越食育推進協議会)事務局長:井部真理

ibe今回、上越の食を育む会の立場でお話したいと思います。料理研究家の井部真理と申します。これまでお二人の方がお話されていたこととリンクすることもあるのかなーと思っているんですけど、最初に、後で忘れそうなので、加工品の販売の話、さっき桜庭さんの方からお話ありましたけども、たとえば農業など一次産業の方、とてもいい物作っていらっしゃると。そして流通の方、いいものを探して販売していらっしゃると。で、その中間に入れるのが、私たち飲食業と言いますか、加工業、そういった人間の立場かなと思いまして、私自身も実は昨年10月にそういう食品の加工場を作りました。これは農家の地区の方から、たとえば原材料をお預かりして、こういったものを商品にしたいという要望を受けながら、販売出来るような形にしてあげると。今、そういったコーディネートを行っております。で、私はこのあたりでしか販売できなかなと思っていたんですけど、その辺に詳しい方に相談してみたら、ちゃんと瞬間凍結というちゃんと凍らせてあげるとちゃんとネットなどでも流通出来るというのがわかりまして、食と観光の問題は、たとえばこの地元で販売するにしても遠くに持って帰られる方もいるので、この冷凍技術を使えば、ネットショップとも、観光お土産としてもまたリンク出来るのかなぁと、今どういう事ができるのかなぁと考えている所なんです。またぜひ皆様のお知恵をお借りでたら嬉しいななんて思いながらこの場に来ております。早速、私の頂いたお題目なんですけど、「料理研究家の立場から見た上越地域の食、それをいかに活かすべきか」ということで、簡単な半分ほどのレジュメを作ってみたんですけども、私の思いとしては、食っていう感じを空で書いて頂くと、人を良くすると書くんですよね。長年調理師をやって、料理を提供する仕事をしていますと、たとえば、奥様に無理矢理連れてこられたのかな?っていうくらいにすごく不機嫌な旦那様が一緒に来てたりとか、そういう場面に遭うことがあるんですけど、で、提供したお料理を見て「わ、美味しそう」って嬉しそうな顔してもらったり、食べた瞬間に、その不機嫌そうな旦那さんが笑顔になったりとか、そういうのを見るに付け、やっぱり食っていうのは人を笑顔にする、とても夢のあるものだなぁと。そういう思いで気がつけば10年以上活動していました。で、その笑顔って言うのは思い出にも繋がっていくんですよね。とにかく食と観光を結び付けなくてはと考えてこの10年動いてきて、先ず10年前に動いてきたものが、上越っていうとやっぱり観光客が一番多いっていうのは何かっていうと、春の100万人観桜会っていう高田光園の一番大きなイベントがあります。でも、実は今でこそ、今もまだご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、今図書館のすぐ前、それから極楽橋の渡った先に、上越市の物産ブースっていうのがありまして、出来るだけ地元のものをPRしようっていうコーナーがあります。でも実はこれ10年前は何にも無くて、本当に食べ物と言えば、いわゆるテキ屋さんのやきそば、お好み焼き、じゃがバター、まあどこにでもあるものですよね。とにかく、全国どこに行ってもそれを食べるためにそこに来るっていうような食べ物は何も無かったんですね。ただもちろん4千本の桜これはもう日本一の規模ですから、それを見るために来る方はいても、まあプラスαになる食っていうのが、まあ10年ほど前には無かったと。でも今現在、その物産ブースというものができまして、私も当初から地元の食って何がいいだろうと試行錯誤してきて当初は何を販売しようか迷走もありまして、上越っていうと蕎麦かなと。非常に蕎麦の美味しい地区なので、蕎麦やきそばとか、あと行政とタイアップして米の麺なんかを作っておりましたので、米粉麺とか米粉をつかった米粉スティックなど、まあ色んなものを販売してみました。その後いろいろ自分なりに考えるところがあって、今また郷土料理ですとか、伝統食ですとか、そういったものを販売した方がいいかなと。今はそんな風に考えております。レジメの方に行きますけど、一つ目、「食は人と人、人と場所、環境をつなぐもの」これどういうことかと言いますと、食べ物って言うのは、思い出で人をつなぐものだって思うんですね。たとえば誰と一緒に食べたとか、子どもの時に家族でバーベキューをしたとか、食べ物イコールどういったものを食べたか、自然にこう思い出されてくるんじゃないかなと。思い出をわけてくれるってこれ観光にも大事ですよね。あの、記憶の元になるものじゃないかなと、そんな風に思っています。で、二つ目なんですけど、上越の歴史・文化・生活に根付いてきた食と。で、これって昔から『郷土料理の定義』っていうのは、100年続いたものという風に言われていますけれど、ちゃんと100年続いたっていうとしっかりこう背景を含めた観光資源の元になりうるものなんですね。たとえばどんなものがあるかっていうと、あのスキー汁。スキー汁ってなんぞやっていうかたもいらっしゃるんですけど、今は学校給食なんかでも出ております。これは歴史をたどってみますと、レルヒ少佐さんがこの高田にスキーを伝えたと。スキーを伝えたことで、高田の陸軍がスキーの演習、訓練としてスキーの演習を行ったと。で、そんな中、温かい物を食べようということで作られたお汁がこのスキー汁なんですね。長岡外史さんがこのお汁を食べてこのお汁はなんて美味しいんだと。このお汁をスキー汁と名付けようということで、長岡外史さんが名付けたということになっております。こういったことを含めて観光と食って結びつくのかなぁって考えてます。ちなみに初めて食べられるようになったのは第一回スキー競技会で、全国から人が集まったイベントだそうですが、そこで初めて大勢の前で振る舞われるようになった。それからあとは、サメ食ですね。このサメの食って言うのは、私は県外から来まして、非常にビックリした事の一つで、スーパーに普通にサメの切り身が売っていて、これの加工品なんかも売っていて、いや、これはなんだろうって思ったらいわゆる本当にサメだったという。煮物、雑煮、煮こごり、色々なものがあるんですけど、昔はお殿様がフカヒレを食べたと。で、一緒のところでフカヒレは持って行っちゃうけど、庶民の人はフカヒレ以外の部分を食べたと。直江津で上がったサメが死んでしまったら自分の身体からアンモニアを発生するから腐りにくい魚だということで、高田で食べられてきた。それから年末のご馳走としては煮物にして、年を越したらそれを雑煮にして、最後皮しか残らないんだけど、それを今度は藪入りといってお嫁さんが実家に帰って来るときに煮こごりにして食べたと。これは非常にストーリー性のある、面白い歴史だなと思います。こういった歴史・文化そういったものを背景にしながら、食と合わせて観光を考えて行けたらなぁと思っています。で、最後にまたカレーと付け足しておいたんですけど、カレーも実はレルヒさんが食べたという話もあるんですが、私の中でしっかりと裏が取れていないので、あれなんですけど、日本のカレーの消費量NO,1県になったこともあるこの新潟県なので、そういった意味合いからも、カレーも発信していける観光資源なのかなと。こういったものを市民の皆さんが観光資源だとか珍しいものだとか、そういう風に意識してもらえるように、どうしたらいいのかなと、そんな風に考えています。なかなか上越市の皆さんは上越市を観光地だとは思っていらっしゃる方が非常に少ないような気がするんですね。あの上越はこれだけ観光資源があるんだよっていうことで、私は八戸市に視察に行ってきたんですけど、(八戸市の)規模はだいたい上越市と同じなんですね。八戸って言うのがやはり新幹線が通って、じゃあ何かしなきゃいけないね、観光PRしなきゃ行けないねっていうことで動いたと。しかも、それも行政っていうより市民力で駅の回りが整備されたっていうお土地なんですけど、そこの商工会議所のメンバーに、「上越は観光資源が沢山あってうらやましいよ。それだったらもうPRのしようは何でもあるでしょう」と、言われたんですけど、「うーん何でも出来ているかな?」と考えさせられました。そして3つめ、上越にしかない食。これをしっかり見極めていかないといけないなと思っています。で、上越に行かなきゃ食べられないものってなれば、これはあの県外の方の観光先を選ぶきっかけになるんじゃないかなと。そういったことでしっかり発信していきたいなと、そんな風に思っています。たとえばですね、『情けの塩』。この上杉謙信が送った塩の話、これはもう小学生でも知っているレベルの話かなという感じで、全国の方はどなたでもご存じの話です。塩って言っても同じ塩なので味が変わるかどうかは別としても、塩の新潟県に行ってみたいな、上越市に行ってみたいなと思ってもらえる、そんなきっかけもつくれるんじゃないかなと。あとは「する天」ですね。塩するめの天ぷら。これなんかも普通に家庭で食べられてきたんですけど、やっぱり県外の方には珍しいんですね。もしかしたらゲームなんかをされる方はご存じかもしれないんですけど、桃太郎電鉄っていうゲームがあるんですけど、あれの上越駅には「する天」っていう物件があって、それの収支がものすごく高いんですよ。そういった注目度の高い、そういう食べ物なんですね。でもたぶん地元の人はそこまで県外の人がする天っていうのが珍しいっていうのがなかなか思い当たらなかったりするのかなって。それからあとデーター的に面白いのは、メギスですね。最近だいぶ調理士会の方でもメギス、PRしていますけど、漁獲量が全国2位であるというこの上越市なので、もっと発信できたらいいのかなって。あと、今は5色ありますけど、カラー焼きそばですね。こういったのもたとえば5色食べ歩いたら、なんかこんないいことがあるよっていうのとか、なんかそういう観光先を選ぶに出るきっかけになるような、そんな事が出来たらもっといいんじゃないかなと。そんな風に考えています。
すみません、長くなりました。

中村:はい、ありがとうございました。食べ物ネタは本当に沢山あって、次から次へと、時間オーバーでありがとうございました。(笑)ちょっと質問している時間がなくなりましたので、すみませんが次に行きたいと思います。また、食関係は、コレ本当に興味深いと思いますので、詳しく井部さんとお話出来るチャンスなので、午後の分科会の方に興味ある方は井部さんのテーブルにいらして下さい。それでは続きまして、上越市まちづくり市民大学OB会会長の増田さんです。

○上越市まちづくり市民大学OB会会長:増田和昭

masudaまちづくり市民大学というのはですね、18年くらい前に、行政がまちづくりに関われる人を、人材を育成しようという目的ではじめたんです。年間100人くらい申し込みして来ておりましたけど、4年前に行政の役割は終わったと言う事で、行政はもうやりませんと、いうことになりましたんで、OB会で引き受けることになりました。で、18年間で2000人を超える人達が受講しております。その中で引き続きまちづくりの活動に関わって行きたいねっていう人を集めました。で、今OB会に300人の人が登録しているんです。で、そこで引き続き上越のまちづくりの人材を育てて行こうということでやっております。で、実はですね、私たちのOB会がやるようになってからは人材を育てるというそう言う観点ではなくて、この市民大学を交流の場、知恵を出し合う場、仲間作りの場、こういう場にしようというふうに考えて行動してきております。それからもう一つは、行政がやっていたときは有名な先生を呼んで、知識をこう一生懸命に話してもらったらもうそれで終わり。ってこれでは人材が育たない。まちづくりの何かやろうって言うような人は育たない。なので私たちは、先生の話を聞くのは1回こっきり、あとは自分たちで考える、自分たちで話し合う。で、自分達で課題を見つけて自分たちで解決方法を見つけて行くと、こういう活動をしようという風に大きく方向転換してきています。これは行政から私たちの手に移ったいいことだな、という風に思っています。それから、市民と行政との事業をすすめるっていう話がありますけども、ここの地域の人達は、やらなきゃいけないことはよくわかっているんだけど、だれかがやってくれるだろうと。行政がやるべきだろうという風に考えるんですが、もう皆さんご存じのとおり、もう行政に頼る時代ではない、人に頼る時代ではない。自分たちのことは自分たちで考えていく時代なんだという風に大きく時代は変わってきています。で、そういう風に考える人達、やる気のある人達、なんかやらなければ行けない人達と連携して、私たちは一生懸命まちづくりに関わって行きたいという風に考えております。で、ここに集まる人は、男性女性関係なし、年齢関係なし、職業関係なし、の雰囲気でやっております。で、今年は、テーマを決めて取り組んでおります。高齢者の居場所づくり。空き家対策。新幹線で交流事業を増やそう。振興会の活性化。こういうテーマでやっております。まだ進行中でありますけど。で、受講生に限らず、このテーマは私たちが直面している非常に重要なテーマであります。賛同頂ける方とは誰とでも、連携して一つの方向を見いだしていこうということで考えております。それからもう一つは、行政と付き合う付き合いかたっていうのがあるんです。そのことを、行政が何を考えてやっているのか、議会の人たちは何を考えているのか、そういうことをわかった上で行政と連携する、議会と連携するっていう、こういう風にやっていかないと、自分たちがワーって言って騒いだってまちづくりは絶対出来ない。こういうことを理解しないといけないですし、おそらく受講生のみなさんはこの中でいろいろ意見交換してやっていこうとしていると思いますけど、今みなさんがお話している話題はほとんど全部タッチできると思います。ここしか出来ないと言う人はいない、タッチできるという風に思いますので、ぜひもっと、仲間を増やして、上越市の市民レベルで元気を出していきたいと思います。以上です。

中村:はい、ありがとうございます。実はこの増田さんの考え方に非常に共感しまして、今年度途中だったんですけど、まちづくり市民大学に入学させてもらって、早速今度、板倉区のねごしの里というところに見学に行かせて頂きます。これは僕にとってはとっても現実的な話で、安塚区に、ほのぼの荘っていうまったく使われていないけど綺麗な施設があるんですね。でまったく使われていないけど温浴施設が温泉というかお風呂があるんです。で、使われていないからもったいないのでうちのサークルの練習場としてとりあえず使ったりして、その程度なんですけど、そのねごしの郷さんが補助金にあまり頼らずに自分たちで運営できるようにしているんだと聞いて、それをそのままほのぼの荘に作ったら面白いかも知れないっていうことで、実践的に動いて行きたいと。で、ねごしの里のことを調べようと思ったら、桜庭さんがちょうどブログで書いていらして、動き始めるといろんなところで面白いようにいろんな事が繋がるんですね。なので、なんかもうやる気になったら何でも出来そうな気がしているんですが。そういう風なことも例としてあったりします。で、このまちづくり市民大学の事とか、まちづくりについてなど、興味のある方は、増田さんのテーブルにお集まり下さい。
では、スピーカーのみなさんからも意見何か質問などあれば…

増田:さっき、ねごしの里の主宰者は、市民大学も受講してもうベテランで同じ仲間で支えながらやっていらして、その人が中心になって、もう板倉の方は元気なんですよ。おもてなしの会っていうのは市民大学のほうで中心になって作っているんですけど、そういうのが元気になってきたということで、私は大変に嬉しく思っています。以上です。

中村:ありがとうございます。板倉区も色んな工夫されていますし、中郷区もそうですし、同じ上越市ですけど意外とあの、知らないでしょ?みんな。知らないけども、ヒントにして見学に行ったり、繋がりを持つようにすれば、また自分の住んでいるところにも可能性が広がるんじゃないかなと思ったりします。こういうあの、頑張っているところ、工夫しているところのノウハウを使わない手はないですから、みんなで繋がればいいんじゃないかなと思います。
では、それでは続きまして、LLCまちみらい直江津代表社員の磯田さん、よろしくお願いします。

○LLCまちみらい直江津代表社員:磯田一裕

isodaLLCまちみらい直江津の磯田と申します。よろしくお願いします。えー、市民大学の一期、二期、三期を受講しまして、まちづくりをずっとやっているということなんですが、LLCまちみらい直江津っていうのは、直江津のまちづくりを総合的に、いろんな視点から見つめ直して、まちづくりの活動だけではなくてコミュニティビジネス、小さくてもあるいは範囲が狭くても、その中で地域経済にお金を落として行く、回していくというような仕掛けを、まちづくりの活動から事業に展開していこうという思いの中で、作った会社です。LLCっていうのは、合同会社っていう意味で、実は小さな活動団体が、自分たちの思いを強くもって、自分たちの活動、形を実現化していく上では非常にコンパクトで、良い会社形態です。この話をするとずるずると長くなってしまうので、ここでやめておくんですが、活動の母体としては、ライオン像の建物まちづくりに活かす会、それから直江津にコミュニティバスを走らせる市民の会、それから町おこし直江津という3つのまちづくり団体のコアメンバーが一緒になって、より連携しながら、直江津全体のまちづくりをやっていこうと。その中で、議論を深めていくのが非常に大事で、こういう集まりの場、それからfacebook上の取り組みっていうのも非常に評価しているんですけど、こういう言い方は、あまり変ですけど、議論になれてない方とか、あるいは、まちづくりってどういう風に考えていくのかっていうのがなかなか見えない、あるいは、思いがなかなか自分の中で整理がつかないという人たちもいらっしゃると思っています。我々は我々の思うところを少し、ビジュアル化しながら、あるいはこういう風に形作って行けばこういう形が、こういうアウトプットが出るんじゃないか、ではこういう街になっていくんじゃないかということを、お示ししながら、提言しながら、そしてそれを実際にやってみる。やってみて市民の皆さんに見てもらって、その姿をもってまた議論をしていただく。あの、「おまんたそんなことやってるけどちょっと違うんじゃないの」とか、あるいは「そのやり方だったらこっちの方がいいよ」とか、あるいは「そういう風にやるんだったらおれらも手伝えるわ」というような輪を広げていきながら、修正していきながら、直江津全体を良くしていきたいという思いの中で、作った会社です。ですから議論を深めるというのも非常に大事で、常にまあ、我々の中では直江津の事をずーっと考えているわけなんですけど、それをなんかの形で実現してみよう、小さくてもいいからなんかやってみよう、そういうものをお示ししながらまた、議論の輪を広げていくという、スタンスで活動をしています。そういう中では、ライオン像の建物の活動は、歴史的建造物の保存再生活用と、それから町歩きをベースにした直江津町歩き観光、いわゆる着地型観光で、直江津をどういう風にしていくかっていうことをテーマにずっとやっていて、それをさらに進めた直江津観光のオペレーターとして、ランドオペレーターとして、LLCまちづくり直江津がなっていくというようなことを考えています。コミュバスはもちろん直江津の中の地域観光あるいは新幹線が開業したあとの、直江津の中の二次交通をどうしていくか、あるいは観光と生活の足っていうものをどういう風に作って行ったらいいか、地域の中で、人々のアクティビティを増していくためにはどういう仕掛けが必要なのか、そして直江津の中の六角、まあ中心市街地との四角と、五智直江津港含めた六角をどういう風に結んでいくかというような事を考えています。もう一つは、次世代継承で子どもたちの未来のための地域学習、地域興しの勉強をずっとやっていまして、これも自分たちの街の誇りをどういう風に伝えていくか、自分たちの街の歴史を子どもたちにどう伝えながら、外に行ってもまた戻って来たくなるような地域の魅力をですね、どういう風に伝えていけるかというような事をしております。そんな中で、直江津の抱える問題をどういう風にみんなと課題を共有して一体感を持ったまちづくりができるかっていうのが、我々の今の大きな課題であり、隣にいらっしゃる増田さんとも連携しながら、そういうところを詰めて行きたいなぁと言う風に思っております。以上です。

中村:ありがとうございます。町歩きの着地型観光っていうお話も出ましたけど、平原さんあたり、何か一言無いでしょうか?

平原:あの、直江津は本当に面白くて、ラビリンス直江津と呼んでいるんですけど(笑)、私直江津に来ると必ず道に迷うんです、あの酔っぱらっているからじゃないんです(笑)道に迷うんですね。あの方向がよくわからない。海がどっちだって、あの直江津の人はわかっていると思うんですけど、あの非常に路地が多くて迷いやすい。この前僕、あの某モンマートっていうコンビニまで行こうと思ったら、なんか見ているんですけどあの辻を間違えちゃって、みんな直江津の人は笑うと思うんですけど(笑)あの一方通行なんかも多くてあの恐ろしい町だなという(笑)。そういうおもしろさを発信していくと、なんかいいのかなって思います。
○中村:ありがとうございます。この磯田さんの、まちづくり未来の活動や町歩きなどについて興味のある方は、また分科会の方で磯田さんのテーブルにお集まり下さい。
それでは、議員さんは話が長いので最後になっております(笑)えー、桜庭さんよろしくお願いします。

○上越市議会議員:桜庭節子

sakurabaはい、短めに、させて頂きます(笑)
まずですね、私がこの会に呼んで頂いて、今、プレゼンターの方々のお話聞くと本当に皆さんの活動が面白くて、もうあの午後の分科会は私のテーブルは無くして頂いてですね、私もう聞きたいことが沢山あちらにあるので、本当に勉強したいなって思うことが沢山あって、非常に希望を感じます。上越を愛するっていうことが、この地域を活性化する第一歩なんですけど、その愛がもう充ち満ちているんですよね。それをどうやって形にして、どうやってみんなが住みたい町を、みんなが残りたい町にしていくかっていうことが、本当に峠を登っていてその峠を登り切れば向こう側に開けているんじゃないかっていう気が致します。で、それは素晴らしいことでございます。私も議員という立場で今どうしても自分の地域のことを考えますと、私は中山間地を背中に背負ってますので、中山間地の生き残りっていうのは上越市が今人口が減っていて大変だっていうこと、まあ一番減っている部分が中山間地域なんですよね。大島区もそうですけど牧区も本当にそうなんです。であの今回新しい農政が国から出て来まして、追い打ちをかけるようにですね。私は、この農政の転換は自由化して補助金に頼らないってことに農業を向けていくって言うのはだいたいの展開は正しいと思っていますし、勇気を持ってもっと早くにやるべきだった事は、ここまで来たのは間違いだったと思っているんですが、中山間地域は今のままだともうあと2~3年でおじいさんおばあさんたちが全部両手を挙げてもう米作り出来ないって言って、たぶん田んぼは荒れて行きます。で、このままだと田んぼが荒れてものすごい勢いで中山間地域から人が減っていくと思います。で、神社が無くなって、地域が無くなって、山が無くなってみなさんの親戚の故郷が無くなってという形になりつつあるんですね。で、これをなんとか食い止めなきゃなんないと思って、それを解決しなきゃいけないという目標に向かって、自分はもう農業もしていない、あの父と母は農業していたんですけど私は農業したことないんで、もうゼロから猫の目行政だって言われる補助金の勉強を今してますけども、なんとかしてですね、生き残れる方法はあると思うんで、その生き残れる方法に向かって、どうやって政策を向けていったらいいのか、今中山間地域には若い人はいないので若い人が入ってくれたら、一人でも二人でもいいんです、20軒の集落に一人か二人の若い人がもし農業やってくれたら、その周りでおじいさんおばあさんが支えていけるんです。そういったものを求めて今一生懸命勉強しています。でもそれは今みなさんがそれぞれの分野で上越に観光を残そうか、どうやってまちづくりに市民の意識を高めていこうか、どうやってネットショップを成功させていくか、そういった動きすべてと、全く同時進行だと思うんです。そうやって、すべての地域ですべての方が、上越がいかにして住みやすい地域になっていくかという努力をすることで、総合的に結んでいくんだなって。たとえば私のこの農業の事でもまた米作りのことばっかり考えていましたけれども、よくよく考えたらばあちゃんの漬け物から行ったっていいわけですし、それが福利になって、それを支えて行くことで、農業は儲からないけど自分と親戚の分だけでも作って行こうかなっていうことも出来るでしょうし、やはり繋がることが大事なんだなって、すごく今回見させて頂いて、実感しております。その話をするといつまでも終わらないので、私のお題は「人口減少問題の調査対策特別委員会」というのに入っております。これもまさしくここの会が行っていることがすべてのテーマだと私は思っています。で、実は人口問題のことを色々話合っているんですけど、今もう遅きに失するというか、もう国も県も市も後手後手でございまして、もっともっと早くに問題を考えていかなきゃいけませんでした。で、人口対策から考えると、自然増といってようするに、子どもを産んで、死亡する人も少なくてこどもがどんどん増えるという観点から努力して行かなきゃいけないし、社会増、つまり今の上越市はだいたい都市部の方に沢山人が働きに出て行ってしまったまま、学校に出て行ってしまってから戻ってこない。そういう状況が続いています。それをどうやって、UターンIターンしてもらうか。また、卒業したらまた上越で働いてみたいという町にしていくか、この社会増をどうやっていくかという観点があって、その両方を、バラバラじゃないんですけども、上越市として何が出来るのかっていうことを焦点を絞ってやっていかないと全部やるわけにいかないので、その辺はあと数ヶ月討論して、焦点を絞って、他の自治体の事例なんかを見ながら、社会増、つまりどうやったらいきいきとした若者がここに残って働きたい町にするかっていう方向に向かって焦点を絞った政策を考えて、たとえば若い方が移り住んでくれた場合の住居手当の補助ですとか、今もいい基準で子どもの育児補助が上越市では結構進んでいるほうです。全国的に見ても。それをもっと、高校生まで学費を充実させていくとか、もしくは医療費だけでも高校生まで全部補助にするとか、三番目のお子さんにはあれは無料これは補助という形で自然増を促すとか。国として問題になっているのが、女性が子どもを産んだ後で仕事に戻りたいというときに、なかなか元の地位に戻れないっていうその問題ですね。女性たちをいかにして働きやすい立場にして、安心して子育てさせてあげるかっていう事を、フランスの事例を考えながらやっていくというのを、やっぱり国が中心として考えてやっていかないといけないと思います。で、自治体として私たちはまず、みなさんの、地域で頑張っていらっしゃるのと同じ事を、私たちも自治体として考えていかなきゃいけないんだなと、思います。そして人口増ということになると若い人たちが大切になってきますので、委員会としても早い段階で若い人たちと意見交換をしていきたいと思っています。で、市とか議会とかが若い人たちを呼ぶと、1人2人しか集まらないですね(笑)。ここにいる中村さんなんかはよく来て下さいますけど、中村さんが一番若い(笑)という状況でございまして、あとはもう年配の方ばかりで、議会ってそんなに嫌われているのかなって思いますけど、やっぱりあの、話しづらいんですよね。議会の議員さんなんかは、怖い顔して(笑)。私は今日ここへ来て、あー、議会がこんなだったらどんなに話易いかなーって思いました。で、問題は、良くしたいのは市も同じですので、職員を敵だと思わないでください。本当に地域を良くしたいと思っています。ただ、いろいろな雑用に追われすぎてですね、なかなか個人の考えを、発揮できないでいるのが事実なんじゃないかなと。拝察ですけど。だからここにいる皆さんが、市の部長さんだったらどんなに面白いことになるかなと思いますが、そういうような市への働きかけも懲りずにずっとやりながら、私たち議員もそれぞれがパイプになって、一緒に意見交換していきたいと思います。で、是非人工減少問題委員会が意見交換させて下さいと言ったときには、ぜひ、中村さん、この上越志民会議が受けて下さいまして、皆さんでぜひ活発な意見を言って下さって欲しいと思います。まとまりが無くなりましたが、とにかく意見を出して頂いて、みんなで話をまとめていくという方向に向かって、努力していけるようになったら素晴らしいなと。ここにいらっしゃるみなさんの声がそのまま届くようになったら素晴らしいなと思って、努力させて頂きたいと思います。まとまりませんが以上です。すいません長かったでしょうか?

中村:はい、ありがとうございます。計算通りです(笑)桜庭さんからもお話頂いたように、議会が市民を呼んで意見交換会とか説明会もありますし、行政の方からもあります。僕も上越市の6次計画の説明会っていうのがありまして、行ってみるとたしかに面白い会ではないです。非常につまらない、だけど、何も言わなくてもそこに20代の人が20人くらい押しかければ、たぶん言う方も気持ちが変わると思うんですね。お年寄りしかいなければ、お年寄り向けの話をするに決まっているんです。それは発言出来なくてもそこに存在するっていうのが、すごく将来に向けて可能性があるんですね。これはあの若い年寄り関係無く、年寄りは若い世代、次の世代への責任っていうのがあるんで、やれることをやっていくのがいいんじゃないかなと思います。
おかげさまでfacebookを通して市議会議員の皆さんとも、気軽に話をさせてもらえるようになって、やっぱり人がやっているんだなと思うんですね。で、市の行政の職員さんも同じなんです。行政の方は、それぞれの立場で言えること言えないことってあるのは、皆さんだってそうでしょ?ね。なかなか普通はそれぞれの立場でいいたいことも言えないもんなんです。だけど、言うべきこと、考えるべきことを言うべきタイミングっていうのもあったりして、そういうことを見いだしたりそういうシステムを作ったりしていけば、将来がよくなるかもしれないっていうのが、この志民会議の可能性を切り開きたいところではあります。
今日はあの、それぞれのスピーカーのみなさんにお話して頂いて、ひとつひとつでも、一つのフォーラムが成立するくらいの内容があることなんですね。で、今日はまとめて全体的にやっているんですけど、日常的にそれぞれの話題を進めていくのはやっぱりネット上がやっぱり一番便利でスピードもあるんですね。ぜひあの、facebook、敷居が高いなと思う方もやって頂いて、上越志民会議の所を見て頂いて、またたまに飲み会やったり、話を集まってやったりしていますので、加わって少しでもまちをみんなで良くしていけたらなと思っています。では、このあと休憩なんですけど、先ほどちょっと話に出ました大島区のお米のご飯、まだ新米が取れていなくて去年のお米なんですけど、ぜひ食べて頂きたいなと思っております。このあと休憩に入ります。それではこれでリレートークのコーナーを終了します。ありがとうございました。(拍手)