新潟県上越市の「高田開府400年祭」を記念して発行された記念誌などに、被差別部落の旧町名が記載された古地図が掲載されているとして、同市は販売を一時見合わせ、対応を検討している。石平春彦市議が2014年6月18日の一般質問で指摘し、市は「配慮に欠け反省しなければならない」と陳謝していた。
問題の古地図が掲載されたのは、市や市民らによる実行委員会が作った記念誌「高田開府四〇〇年」と市総合博物館企画展のガイドブック「花の高田 城下町の歴史と文化」の2冊。記念誌には江戸時代の地図3枚が掲載されており、場所なども分かるようになっている。
石平市議は一般質問で「部落差別問題への批判的・啓発的解説がまったくない」などと編集方針や市の対応を批判した。村山秀幸市長は「心を配らなかったことは反省すべきと考えている」と陳謝し、「今回のご指摘を真摯に受け止め、もう一回学び直す取り組みを進めたい」と述べた。石平市議は「隠せばいいと言っているのではない。歴史を教訓とするためには、差別の歴史を明らかにした上で、あってはならないということを再確認する取り組みが必要」と訴え、早急な対応を求めた。
記念誌は7000部作製し、1冊1500円で市内の書店などで販売していた。総合博物館のガイドブックは1冊400円で販売していた。
市では、関係機関と協議して今後の対応を検討している。
↓石平春彦市議の一般質問(録画・上越市議会HP)
http://gikai.joetsu.tv/view.php?no=1279
↓高田開府400年祭実行委員会HP
http://www.takada-kaifu400th.jp/