2013年12月2日に北陸新幹線の長野駅―黒部宇奈月温泉駅間の列車走行試験が始まり、新潟県上越市の上越妙高駅で行われた歓迎セレモニーに集まった約600人が、新幹線電気・軌道総合検測車「イースト・アイ」を目にした。12月6日から一般車両の「E2系」も加わって、来年3月まで試験が続けられる。実際に走る新幹線を見るためのお薦めのビュースポット、撮影スポットを紹介する。
新幹線は高架の上を走るので、地上からは新幹線の窓から上の姿しか見ることができない。上越市新幹線・交通政策課は「車両全体を見るには、高い建物の上からか、金谷山や箕冠(みかぶり)山がお薦め」と話す。
まずは上越市の西部、大貫にある金谷山。スキー発祥記念館の裏手、男山(標高92m)にある展望台が絶好のビューポイント。展望台は駐車場から140m(徒歩約2分)。上越妙高駅を発車し糸魚川方面に向かう列車を見ることができる。日本にスキー技術を伝えたレルヒ少佐の像が建つ女山(標高81m)からは、雑木などがじゃまになって良く見えない。レルヒ像の目の高さからはおそらく見えるはずだが……。
東の山では、板倉区山部にある箕冠山(標高242m)がビューポイントで、飯山トンネルから出てきた列車が上越妙高駅に向かう様子が見られる。
箕冠山は戦国時代末期、上杉謙信の武将、大熊備前守朝秀の居城であり、現在は上越市の指定文化財「史跡 箕冠城跡」として公園になっている。本丸からは、春日山城をはじめ、頸城平野、妙高連峰などが一望できる。駐車場から徒歩で約10分。
走行時間帯は、長野駅~上越妙高駅間が基本的に夜間(午後10時~午前7時)。上越妙高駅~黒部宇奈月温泉駅間は、昼間(午前7時~午後10時)と夜間。走行本数は1日1~2往復。軌道や架線などの整備状況を確認しながら、時速30kmの低速度から260kmまで段階的に上げていく。試験期間は2014年3月28日まで。
金谷山も箕冠山も、夜間は懐中電灯などが必要。道に傾斜や段があるため、歩きやすい靴が必要。雨の後はぬかるむので注意。良い写真を撮影するには望遠レンズが必要。
なお、6日から加わる一般車両の「E2系」は、白と紺にピンクのラインが特徴。12月6日午前1時30分頃に長野駅を出発し、上越妙高駅には午前3時ごろ到着する。糸魚川駅には午前5時ごろに入り、黒部宇奈月温泉駅に向かうという。
◇北陸新幹線走行日程(予定)◇
【富山方面】上越妙高駅~黒部宇奈月温泉駅
12月(昼間)…2日、3日、13日、14日、17日、18日、21日、23日
12月(夜間)…5~7日、9日、10日、20~22日、25日
1月(昼間)…9日、10日
1月(夜間)…6~9日、11~14日、16日、17日、21日
2月(夜間)…19~24日、27日、28日
3月(昼間)…12日、13日、17日、18日、21日、22日
3月(夜間)…3日、4日、8~10日、13日、16~18日、20日、22日、25日
【長野方面】上越妙高駅~長野駅間
12月(夜間)…1日、3日、5日、6日、9日、13日、17日、20~22日、25日
1月(夜間)…6~9日、11~14日、16日、17日、21日
2月(夜間)…19~24日、27日、28日
3月(昼間)…12日、13日、21日、22日
3月(夜間)…3日、4日、8~10日、13日、16日、20日、22日、25日
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