新水族博物館整備に向けて検討を進めていた新潟県上越市の有識者による検討委員会は2013年11月19日、「五感で学ぶ日本海」を基本コンセプトとして打ち出し、建設場所や規模などを盛り込んだ検討結果報告書を村山秀幸市長に提出した。新水族博物館の建設を2期目の公約に掲げた村山市長は「内容をしっかりと受けとめて次のステップに進めたい」と話した。
検討委は、水族館、建築、公共空間、テーマパークの専門家4人で今年5月に設置された。2007年に同市が作った基本計画案を見直す形で検討を進めてきた。
報告書では、建設場所を現在の同博物館駐車場の西側にある県立直江津中等教育学校の野球グラウンドとして、自動車学校に臨時駐車場などを設けるとしている。
基本コンセプトは、日本海を打ち出し楽しみながら学べる施設として「五感で学ぶ日本海」を掲げた。見るだけでなく、触ったり、匂いをかいだり、味わったりといった文字通り五感で楽しめる展示が提案されている。
施設規模は、延床面積約8500平方m、展示水量は約3000tと現在の約1.5倍となる。建設費は63億円。
展示のイメージとして、日本海や上越の海を泳ぐ魚を展示するシンボル水槽、現在は夏季のみ展示しているイルカの通年飼育、魚に触れることのできるタッチプール、レストラン付きの夕日テラスなどが提案されている。
市は今後、新水族博物館基本計画を策定する。市によると計画策定からオープンまで3、4年かかるという。