上越市中郷区の音響機器メーカー「ラステーム」が破産

デジタルアンプでマニアから高い評価を得ていた音響機器メーカー「株式会社ラステーム・システムズ」(新潟県上越市中郷区、従業員18人)が2013年10月28日付で事業を停止し、同11月6日に東京地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチ高田支店によると、負債総額は約1億5000万円が見込まれる。

ラステーム・システムズのデジタルアンプRSDA202
アンプ2

同社は1989年に設立された音声合成機器、電子機器の設計製作販売業で、特にアンプはマニアや業界関係者に高く評価されていた。小型デジタルアンプの「RSDA202」は、約1万円という低価格ながら、2004年に月刊誌「stereo」(音楽之友社)が企画したプロによる目隠し視聴で第6位に入り、330万円の有名アンプより音が良いと評価されたほど。

1993年には東京営業所を開設し、2008年には東京都内にショールームを開設した。また、2008年には地元銀行系のベンチャー支援ファンドから900万円の開発資金を導入し、2011年5月期は売上高2億円を計上していた。2012年には台湾に営業所を開設したが、OEM生産の落ち込みから借入金を返済する目処が立たなくなり、今回の事態となった。