上越市長選 村山陣営決起大会に1000人 「見えない敵」に警戒感も

任期満了に伴う上越市長選(2013年10月20日告示、同27日投票)に2期目を目指して立候補を表明している現職、村山秀幸氏(64)の後援会は10月8日、上越市西城町3のデュオ・セレッソで総決起大会を開いた。出馬を表明しているのは村山氏のみで対立候補の動きがない中、村山氏の支持者や町内会、企業など関係者約1000人が会場を埋め尽くした。

泉田裕彦知事や妙高、糸魚川の両市長、地元選出の国会議員、県議、経済界の代表らが来賓として壇上に並ぶ中、村山氏はNHK大河ドラマ「天地人」のテーマ曲で入場した。

泉田知事が北陸新幹線開業など上越地域の今後について語り「郷土愛に支えられた逸材」と村山氏を評した上で「もう4年間使ってください。わたしも責任を持って村山さんが困ることのない県政運営をします」と約束した。糸魚川市の米田徹市長、妙高市の入村明市長のあいさつに続いて村山氏が決意表明した=写真=

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村山氏は1期目を振り返った上で「厳しい財政の中、歓迎されない事実も丁寧に市民に語る勇気と覚悟を持って、本気になって市民一人ひとりと議論していきたい。自信と誇りと愛着を持っていつまでも住みたいと思うまちづくり、選ばれるまちづくりをわたしに託していただきたい」と力強く決意を語った

会場の様子
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市長選初の無投票? 「見えない敵」に警戒感 

今のところ、出馬を表明しているのは村山氏のみ。共産も先月末に候補者擁立断念を表明し、その後新たな動きは見えない。今回、村山氏は32人の市議のうち28人による支援市議団と経済界、地域ごとの支援組織などにがっちりと支えられて2期目を目指す。上越市が誕生した1971年以来11回の市長選が行われているが無投票だったことは一度もなく、それだけに決起大会では、今後現れるかもしれない「見えない敵」への警戒感がにじみ出ていた。

総決起大会冒頭、大竹和夫後援会長は「無投票の公算大とも報じられていてるが、見えない敵と戦うことはなかなか難しい。つまるところ自分との戦いだと思う。我々村山応援団に驕り高ぶる気持ちがあっては知らないうちに敵を作ることになる」と気持ちを引き締めるよう呼び掛けた。

また幹事長を務める飯塚義隆市議も「非常に静かな選挙で正直言って非常にやりにくい。多くの人から話を聞くが現実として動きは見えない。選挙管理委員会への問い合わせもわが陣営のみだ」と現状を報告。「このまま静かな状態で進むと市民からは『20万都市の首長を選ぶのにこれでいいんですか』という声が出てくる。この声が大きなうねりとなっては大変。慢心や油断はあってはならない」と話した。

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