新潟県上越市は2013年3月28日、公募していた第3セクターの持株会社の社長候補に、同市出身で元JCBトラベル副社長の伊藤利彦氏(67)=東京都小金井市在住=を選任したと発表した。この日、記者会見した伊藤氏は「魅力ある体制を作りたい」と抱負を語った。
昨年10月、同市は50%以上を出資する観光関係の三セク7社で持株会社設立準備会を設置。会社の名前を仮称「J─ホールディングス」と決めた。昨年末から持ち株会社の社長候補を昨年末から公募し23人の応募があった。
書類審査、面接審査を経て選ばれた伊藤氏は現在の上越市本町1丁目の出身。県立高田高校、東京大学経済学部を経て三和銀行に入行。支店長などを歴任し、1996年には旅行会社、JCBトラベルの代表取締役副社長に就任。退任後はJCB北海道の監査役などを歴任した。
市は選定理由を豊富なマネジメント経験と幅広い人脈のほか、出向先の企業で経営改革に取り組んだ実績があること、上越市出身の伊藤氏が故郷の発展に寄与したいとの強い意欲や熱意があることとしている。
伊藤氏は記者会見で「上越の役に立ちたいと思った。経営は厳しいかもしれないが7社が知恵を出しあって黒字体制を確立し、上越の魅力を高める存在にしたい」と意欲を語った。
村山市長は「選考の中でも評価が高かった。これまでの経験からその手腕やリーダーシップを期待したい」と話した。
持株会社は同市の第3セクターの整理統合策として今年8月に設立される予定。伊藤氏は設立と同時に社長に就任する。
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