人気バクハツ? 岡本太郎デザインのスキー展示

大阪万博の太陽の塔などで有名な芸術家、岡本太郎(1911~96年)が半世紀前にデザインしたスキー板が、2013年1月12日から新潟県上越市大貫の金谷山スキー場にある日本スキー発祥記念館で展示される。上越にかつてあったスキーメーカー、カザマスキーが製造したもので、昨夏に神奈川県の男性から寄贈を受けて展示が実現した。スキー板を探していた市民団体、レルヒの会の小堺昭一会長は「貴重なので多くの人に見てほしい」と話している。

岡本太郎デザインのスキー板
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岡本太郎はスキー愛好家としても知られ、スキー体験をつづった「岡本太郎の挑戦するスキー」という本も出版している。妙高にも訪れており、カザマスキーの関係者と交流があったという。

岡本太郎がデザインしたスキー板の名前は「カザマ・スペシャルコンビネーション」。1960年代ごろに1000台生産された。当時流行していた白色のスキー板、ブーツに対抗して、黒色がベースとなっている斬新なデザイン。当時としては奇抜なデザインだったことなどから、あまり売れなかったという。

日本にスキーを伝えたレルヒ少佐を顕彰するレルヒの会は、有名芸術家と有名な地元のスキーメーカーが関わったスキー板を日本スキー発祥記念館に展示しようと数年前から探していた。上越市有線放送電話協会がホームページでこのことを記事として掲載したところ、昨年8月にスキー板を持っていた神奈川県厚木市の遠藤懃(つとむ)さんが寄贈を申し出た。(リンク先は上越市有線放送の記事)

展示されるスキー板は黒色にオレンジ色のもみの木のようなものが描かれており、長さは205cm。小堺会長は「とても貴重で喜んでいる。遠藤さんには感謝したい」と話している。

開館時間は午前10時~午後4時。入館料は一般個人が300円。小・中・高校生個人は100円。なお12日は、日本にスキーが伝わった「スキーの日」を記念して入館料が無料となる。

問い合わせは、日本スキー発祥記念館025-523-3766。

*2013年1月12日更新(訂正)
 スキー板の寄贈の経緯や、当時の売れ行きなどの記述に誤りがあったため、記事の一部を2013年1月12日に訂正しました。