CEOは公募の方針 上越市の3セク持株会社

新潟県上越市は2012年10月11日、第3セクターの整理統合策として持株会社設立に向けて、同市が50%以上を出資する観光関係の7社による準備会の初会合を同市柿崎区のマリンホテルはまなすで開いた。持株会社への移行に向けて最高経営責任者(CEO)を公募する方針などを決めた。

持株会社設立に向けた準備会の初会合 準備会

市町村合併により同市では温浴施設など類似の3セクが多く、持株会社化に向けた検討を続けてきた。市は当初8法人を持株会社化する計画だったが、吉川区のみなもとの郷が統合のメリットを見いだせないなどと難色を示したため、7社でスタートすることになった。 持株会社を設置して傘下に既存の3セクを事業子会社として置くことにより、経営戦略と事業実施の分離、総務、営業、仕入れなどの一元化による効率化と経費削減を図る。最終的には、市が保有する株式と施設を持株会社に譲渡することにより、完全民営化を目指す。 準備会の初会合は非公開で行われた。座長にキューピッドバレイの渡辺武敏社長を選任。渡辺座長によると、今後、経営ビジョンの策定や、財務、人事、指定管理制度のあり方など多岐にわたる項目を整理していくにあたって、最高経営責任者を7社の経営者を含めて広く公募する方針を決めたという。 渡辺座長は「3セクの持株会社は全国に先進事例がない。厳しい議論が予想されるが、7社が今より成長するような方向性を見出したい」と話した。 市は本年度、各社の株式評価を行い、来年度の早い時期の持株会社設立を目指している。 ◇持株会社に参加する7社(かっこ内は主な運営施設) 大潟地域活性化センター(鵜の浜人魚館) 三和振興(ホテル米本陣、米と酒の謎蔵) 黒倉ふるさと振興(ゑしんの里やすらぎ荘) ゆめ企画名立(うみてらす名立) ゆったりの郷(長峰温泉ゆったりの郷) キューピットバレイ(キューピットバレイスキー場) 柿崎総合開発(マリンホテルはまなす)

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