2012年5月21日に関東地方から九州地方までの広い範囲で観測できる金環日食は、新潟県では残念ながら部分日食しか見られない。日本で25年ぶりという金環日食を見るには長野県へ行くのが一番近い。長野県北部では部分食だが、中南部で金環食が見られる。高速自動車道を使って当日の朝に上越市を出発するとしたら、どこまで行けばいいのだろうか。
上信越道を使った場合、金環日食は上田市、東御市で一部地域だけだが、小諸市まで行けば大丈夫だ。日食の開始は6時20分、金環日食は7時33分50秒から7時35分38秒まで見える。位置は真東で、食の最大時の高度は約34度。日食終了は9時1分42秒。
上越高田ICから小諸ICまでは116.7kmで、所要時間は約1時間31分。片道の高速料金は3050円で、ETC割引料金(通勤割引)は1750円。
上信越道を更埴JCTで分岐して長野自動車道に入った場合は、松本市は一部で金環日食となるが、塩尻市まで行けば間違いない。日食の開始は6時19分36秒、金環日食は7時33分15秒から7時34分46秒まで見える。位置はほぼ真東、食の最大時の高度は約33度。日食終了は9時34秒。
上越高田ICから塩尻ICまでは約144.8kmで、所要時間は約1時間46分。片道の高速料金は3600円で、ETC割引料金(通勤割引)は2350円。
なお、金環日食が見られる限界線付近では、太陽が欠けて細くなった部分で、月の表面のでこぼこ部分がビーズが連なったように見える「ベイリービーズ」が観測できる可能性があるという。
長野県内で、太陽が月に隠れてリング状に見える金環日食が見られるのは1939年9月8日以来、173年ぶり。
(注)
・日食の時間は国立天文台の公式サイト(http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/)を参照した。場所は当該市の市役所を基準とした。
・高速道の距離、所要時間、料金はNEXCO東日本のドライブプラザ(http://www.driveplaza.com/)を使って算出した。