板倉区の地滑りが住宅地に到達 4棟に被害

新潟県上越市板倉区国川集落の地滑りは2012年3月10日、同集落の住宅地まで到達した。土砂と雪が押し寄せ住宅3棟が傾いたほか、作業小屋1棟が全壊した。県妙高砂防事務所は融雪や雨による急激な地下水位の上昇が原因とみており、発生場所付近の水を抜いて地滑りの進行を食い止める作業に着手した。地すべりは10日午後4時時点で1時間に30~40cmの速さで進んでいる。

雪と土砂が住宅に押し寄せた(2012年3月10日午後撮影)
20120310地すべり住家被害

10日午後5時時点で16世帯55人が板倉農村環境改善センターや親せき宅などに避難している。

上空からの様子(県妙高砂防事務所提供2012年3月10日午前撮影)
20120310地すべり住家被害(県提供)

前日9日の時点では、地滑りは住家から約27mまでに迫り土のうを積むなど応急対策をしていた。しかし、土砂と雪は9日夜から10日にかけて最大で1時間に2~3mの速さで進み、推定で10日午前2時ごろに住宅に到達した。

県は10日、地滑りの原因となる地下の水位を下げるために、現場の山の中腹にある民間の砂利採取場の池など水をポンプで抜く作業に着手した。

上越市には災害救助法が適用され、泉田裕彦知事が現場を視察。上越市は災害対策本部を設置した。近隣住民への説明会も開かれた。

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