今年の謙信公祭はガクトさんなしで開催へ

今年8月に上越市で行われる「第87回謙信公祭」は芸能人のゲストを招かずに実施する計画であることが2012年2月20日、分かった。ここ数年、ミュージシャンのGACKT(ガクト)さんを上杉謙信役に招いてファンや観光客らの人気を集めてきたが、今年は日程が合わず招へいがかなわなかった。市観光振興課では「これを機会に謙信公の遺徳を偲ぶこの祭りの本来のあり方をもう一度考えたい」としている。

謙信公祭に出演したガクトさん(2011年8月21日)
ガクト1

謙信公祭は8月下旬の土日曜に行われている。ガクトさんはNHK大河ドラマ「風林火山」で謙信役を演じた2007年から、昨年までの5回の謙信公祭のうち4回ゲストとして謙信役を務めた。2009年だけは当時の木浦正幸市長が謙信役で、ゲストに俳優の北村一輝さんを招いた。ガクトさんが出演した4回とも2日間で20万人を超える入り込み数を記録している。

20日の記者会見で村山秀幸市長は「今回は物理的に日程が合わなかった。地元の実行委員会からは、80年以上続く祭りでもあり地域の文化、歴史、伝統を発信する足腰の強い祭としていきたいという声があり、それを大事にしたい」と話した。

市は今年の謙信公祭について、新年度予算案にゲスト招へい費用を計上していない。今年の計画としては、観光ピーアールを行なっている名古屋市や仙台市などの「武将隊」を全国から招いた「武将隊サミット」(仮称)のほか、出陣行列や川中島の合戦の再現などの謙信公祭全体の演出を見直し充実を図る予定だ。