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上越地域で一番の老舗「玉川書店」3月閉店へ

10年前

書店を始めて140年という上越地域で最も古い歴史を持つ新潟県上越市本町7の「有限会社・玉川書店」が2012年3月31日で閉店することになった。五代目の武田忠社長(64)は「親子何代も続いているお客さんもいるので、申し訳ない。これまでやってこれたのは地域の皆さんのおかげ」と話している。

棚を整理しながら閉店まで店に立つ武田社長
玉川書店

同店は今から約160年前の安政2年(1852年)、初代が現在地に店を開き、奉行所の許可を得て油やろうそくを販売した。その後、明治5年(1872年)に学制が発布され、新潟県庁から下小町校(現在の東本町小学校)の教科書世話係として任命されて書店業を始めた。上越地域の書店では最も古く、県内でも有数の老舗だという。同店には新潟県庁から受けた世話係の任命書や、国定教科書取次販売所の看板などが残されている。

老舗書店であることを裏付ける数々の史料が残る
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武田社長は、妻のさち子さん(63)と「65歳になったら引退しよう」と20年前に決めていたという。今月18日に65歳を迎えることと、会社員の長男が店を継がないことを決めたため、昨年9月に閉店を決意した。

市内19校の教科書を取り扱っていることから新年度分の契約を解除し、問屋や学校などに閉店を連絡した。今月に入り、一般客にも告知を始めた。「先祖に申し訳ないと思うが、若い人の本離れやネット通販の普及など、時代の流れで仕方ない」と話す。

約83平方mの店舗は壊して、住まいの一部にする。武田社長は「体が悪いわけじゃないので、第二の人生として、今後は何かボランティアでもしたい」と話している。

上越市の高田本町通りの書店では、2007年9月16日に文教堂書店上越本町店(本町4)が閉店しており、現在は春陽館書店(本町4)、文美堂書店(本町5)の2店だけになっている。