大雪で上越市が災害対策本部を設置

新潟県上越市は2012年1月27日、村山秀幸市長を本部長とする大雪災害対策本部を設置した。中郷区と板倉区の積雪が県の災害救助条例適用基準を上回り、安塚区と牧区でも基準に迫り、今後も大雪が続くと予想されていることなどから、1月14日に設置した災害警戒対策本部を格上げした。高田地区では積雪、重量とも実施基準には達していないものの、一斉屋根雪下ろしの実施を想定して町内会長に意向調査を行う。

2012年1月27日午後、上越市役所で開かれた第1回大雪災害対策本部会議
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1月27日午前9時時点で中郷区275cm、板倉区で247cmの積雪があり、県条例適用基準を上回り、災害救助法適用基準まで数センチに迫っている。安塚区は262cm、牧区は278cmと基準まであと20数センチだが、弾力的運用により県条例が適用される見通しとなっている。

高田地区の一斉屋根雪下ろしの実施目安は屋根の積雪140cm以上または1平方m当たりの雪の重量420kg。市が高田地区5か所で計測しているが、1月27日時点で最も多い南本町3で積雪125cm、積雪重量339kg。目安に達していないものの、今後も大雪の予報が続いていることから市では実施を想定して、スケジュールの調整や町内会長への意向調査を実施する。

村山秀幸市長は「高齢化が進む中、市民の雪への対応力は落ちている。数字だけを見るのではなく、現場で何が起きているのかを見てしっかりと対応してほしい」と指示した。

大雪で除雪費底付き14億6千万円を専決処分

上越市は、大雪で除雪費がかさみ当初予算に計上した分が底を付くことから村山秀幸市長は1月27日、14億6300万円の補正予算を専決処分した。

同市では市道の除雪費用として当初予算で約13億円を計上していたが、今回の大雪で25日までに10億1500万円を使った。これに加え、すでに昨年4月、雪解けの遅い場所の除雪に6500万円を使っている。

今後も雪が続くと予想されることから、市道の除雪費用13億円のほか、要援護世帯の除雪費助成などを増額補正した。